▲本気
大学時代からの朋より突如「明治村に 行 か な い か」と誘われた。
耳慣れない言葉だが、きっと日光江戸村や東映太秦映画村的なテーマパークだろう。
それなら交通の便も良いだろうし、さっと行けるカジュアルな良いところだと思われたので「行く」と返した。
地図で確認して、驚愕する。
愛知県 犬山市
●遠さに驚く
▲ここだよ
▲東京駅から約3時間掛かるよ
おヌシ、ここを何処と心得るか?
へへ
ショットガン・アクション(※)極まれり。
※取り敢えず思いついたらやってみること。本来は複数の方法を端からやっていくという意味も込み。
ちなみにこの朋とは、以前投稿した壮絶体験記事の情報提供者・力氏である。
どうやら最近素敵スポットや素敵料理を行脚しているようで、うっかり見つけた明治村に行くという意思だけ固めてしまったらしい。
9月頃に行こうぜって歌聖氏(力氏と同い年の朋)と話してたんですけど、姐さん(=筆者)も行きませんか?
行く(揺るがぬ意志)
そんなわけで、7月上旬に急遽決まった明治村探訪。
折角お誘いいただいたことだし、交通と宿は私が何とかさせてもらった。
お陰様で『じゃらん』の会員ランクが上がって割引が増えた。
【アイコンと登場人物】
筆者、不肖清水。浪人して一歳分老けている為、朋からの呼称は「姐さん」。最近輪行動画や小説の同人誌を作っているが、公務員の身でそれは副業に当たらないのか割とマジで心配。
力氏。今回の明治村探訪発起人。ミステリー小説好きが高じて、謎解きイベントを見つけるたびに誰かしら沼に引き込もうとする。筆者には丁寧語だが歌聖氏の扱いは雑なのが毎度のネタ。
歌聖氏。言動がおかしいと仲間内で言われているが、マーダーミステリーやTRPG等ではロールプレイと初心者の補佐を両立しつつ正解に辿り着く、とんでもなく頭の回る末恐ろしい存在。
●初日(R5.9.16)
①明治村へ向かう
新幹線発車時刻30分前に集合して優雅に乗り込もうねお嬢様方等と言っていたのだが、見事に全員混雑に飲み込まれるわ2/3は改札外に行くわで迷いまくる。
結局乗り込んだのは発車2分前だった。あーあ。
それでも乗ってしまえば気楽なもんで、早速駅弁を開けたり乾き物を展開したりと2時間程車内女子会を開催。
さて名古屋駅に到着したら有無を言わさず名鉄名古屋駅に移動するのだが、ここで朋共の鮮烈なコメントが光る。
名古屋も栄えてますね
割と人いますよ、東京並
でも歩くの下手よな
まさか歩行に技術が求められているとは思わなかった。新しい視点である。
というのもターミナル駅である都合上、人の流れがかなり入り乱れている。
それだけならまだしも、相手とかち合うことを予期していないのか離脱タイミングを悉く逃し、ぶつかりかかってからやっと立ち止まる人多数。
歩きながら避けるのではなく止まってしまうから、後続がバシバシ詰まるという有様。
しかも驚いたことに歩きスマホでないのにこんな状態なのだ。
東京人がどんだけ歩くの上手いか分かるわー
混雑の動画か画像出されて『ここは何処だ?』って言われたら、歩き方で東京か東京以外か絞れる自信がある
すまんな、うちらFrom Capital East(東京の字面直訳)だから
雑かつ失礼なGeoGuessr攻略を放ちながら名鉄名古屋駅に辿り着き、名鉄犬山線に乗り込む。
ちなみにこんな無礼を働いているが、力氏は四国出身・筆者は東京都郊外の出で、ガチ東京都心民は歌聖氏ただ一人である。
前者二名は何を都会人の振りしてんですかね。
いや都心部出身だからどうしたという話だが。
そんな都会風を吹かす不行儀アラサー共は、犬山線に揺り揺られて犬山駅へ。
乗りたかった電車を一本逃し、遅れての到着。
東口からガラガラとスーツケースの車輪を鳴らしながら出ると、今回のお宿・レイクサイド入鹿様のご送迎が既にいらっしゃった。
こ の ク ソ 炎 天 下 に 1 5 分 以 上 も 待 機 し て
※到着時の犬山市の気温:30℃
遅れてすみません清水ですッッッッ(勢い)
清水様御一行様ですね!
爽やかな笑顔の送迎スタッフ殿に促され、ワゴンに乗り込む。道程は約20分。
▲あー、何か
▲めっちゃ良い天気(語彙力喪失)
レイクサイド入鹿様の長閑な送迎を受けつつ、車中では靴の話に花が咲く。
晴れて良かったわ。雨向けの靴にしてきたけど大丈夫そうね
運動靴で来ました! 歩きやすいに限りますよ
私濡れるとまずいヤツっすね……
は?
え、見せて?
▲力氏靴イメージ(引用元)
何でそんな素敵シューズを履いてきたん? 歩くんやぞ?
いや聞いてください。絶対今日履きたかった靴があって、靴屋に取り置きをお願いしたんです。で、今朝届いたんですよ
うん
色の違うヤツが
おい靴屋(圧)
で、『一回外で履いたら交換不能になるしな』とか『いや、逆にこの色もアリちゃうか』とかいろいろ逡巡したんですけど、時間も迫ってるので取り急ぎサンダルを取り出したんです
はいはい
全部紐切れたよね
草
不運続きでじわる
で、残ったのが親戚に買ってもらったこの子でした
よくこんなオチを朝一の数十分で用意したものだと思う。
▲到着
素晴らしい秋晴れの中、レイクサイド入鹿様の構内に入ると女将様がお出迎えをしてくださった。
ようこそおいでくださいました。大変失礼ながらまだ清掃中でございまして、入室は三時からとなりますがいかがなさいますか
大丈夫です、一旦外出しようと思ってます。荷物を預けることはできますか?
勿論です。お部屋にお運びします
ありがとうございます!(大感謝)
スーツケース三つを預けて、いざ、明治村へ向かうとしよう。
▲実は徒歩20分で行ける
ゆるゆると歩く道中の全てがフォトスポットだ。
▲見えてくる入鹿池
▲貸し釣り船が出ている。バス釣りだ
▲反対側(本宮山)方面もよく晴れて見通しが良い
▲カレンダーにできそうな雰囲気で取水塔が撮れた
やがて山道に行こうという頃、遠目に何かが見える。
あれ、明治村の何かじゃん?
あー、ぽいですね!
何かですね~
誰も分かんねえのかよ。
文系女三人衆、建築・歴史の知識が一ミリも無いことがここで判明する。
※読者の皆様の中にはご存じの方もいるだろうが、これは重要文化財『聖ヨハネ教会堂』、京都にて明治40年に建築されたロマネスク様式+ゴシックデザインの名作である。
▲山道を5分程登ったら
博物館『明治村』
参 着
②明治村探索!
着いちまったな……俺達は遂に……(日射病)
ここから我々の計画(?)は始動するのだ……(熱疲労)
暑さ(もう一度書くが、犬山市の気温は到着時点で30℃)でテンションがおかしくなりながらも、力氏が予め購入してくれていたオンラインチケットで三人一気になだれ込む。
▲受付のお姉様が既に浪漫
ここで『明治村』について概要を載せておく。
【明治村概要】(クリックで展開)
暑さでイカれた頭のままでは明治村全土に無礼を働きそうなので、正門を入ってすぐのところにあるスーベニアショップにてアイスキャンデー(「キャンディー」ではなく「キャンデー」と敢えて書く拘り)を購入した。
あ゛ー、冷えるー
写真は無いが、如何にも時代を感じさせるレトロフォント、それが深緑色で印刷されたビニールパッケージが私達を明治時代に引き込んでいく。
甘さ控えめで素材の味を前面に出した固めのアイスの何と美味なことか。
甘夏うま……
ミルクうま……
クリームソーダ正解……
記録を見返したら全員語彙を失っていたので、割と危険な状態だったと思われる。
やらかす前に頭が冷えて何よりである。
体も冷やすついでにスーベニアショップにて、筆者はスタンプラリーも購入。
お値段200円、集めきったらスタンプ帳が思い出になるタイプのラリーである(つまり集めたことによる景品は無い)。
さあ心身共に冷え切ったところで早速パンフレット片手に散策しよう、と意気込んだところで力氏から待ったが入る。
実は今回、明治村でとあるイベントがあるんです。それがこちらッ
▲『エコウメグリ』
企画・演出:オバケン……?
姐さんが前に話していた『咽び家』(※ガチで怖いと評判のミッションクリア型お化け屋敷。これを使った入社面接の記事で知った)の運営さんですよ!
あー……あぁ?(事のヤバさに気づいた)
何これ怖いヤツじゃん
皆様イヤホンは持ってきてくれましたね? 明治村を回りながらミステリーしましょう!
ミステリーかコレ?(根本的指摘)
うーわ肝試しだ、嫌だー!
まさかの力氏のビジョンに戦く二名。
そう、力氏は素敵スポットを見つけたから誘ったのではない。
このイベントを見つけたから誘い、その現場がたまたま明治村だっただけである。
失礼なー! 素敵スポットの写真も撮りたいのですよ!? 鋭意制作中のテキストADVをですねー!
お前ホントこういうの好きね!?
うーしやるぞー(覚悟)
何だかんだ言いつつイベント好きな三人娘は、それぞれイヤホンと『Locatone』を完備したのだった。※エコウメグリの内容と感想は本記事末尾に。
ところで、力氏の口から「鋭意制作中のテキストADV」という言葉が出てきた。
聞くところによると力氏が素敵スポット・素敵料理を行脚している理由は、その写真を撮り自作のテキストADVに華を添えたいからだそうな。
同人活動は応援するしかない(決意)
アザッス!!
明治村のパンフ貰ったよー
アザッスゥ~
んなら、エコウメグリで回りつつ全土を――
無理じゃね?
全土を一日で回るのは不可能だった。
というわけで『エコウメグリ』のビビる音声を聞きつつ、素敵な文化財を可能な限り巡っていく。
すみません、カメラの充電が死にました
早くなぁい?
スマホの充電もエコウメグリで潰れると思います
はい? 撮影どうすんの
お二方ッ……!
しゃあ無いな、撮りまくってやるよ(嬉々)
後でLINEに送って通信量爆発させてやる(予言)
以下、画像(とアラサー共の喧噪)を一気に羅列する。
▲【登録有形文化財】
▲……の、教室
何かデッカい蜂いるんですが!
ヒィイイイ(※歌聖氏は物凄く虫が苦手)
こんなもん意図して殴んなきゃ何もしてこんよ、ヘーキヘーキ
で、ズカズカ入って撮影したのがコレ。
明治村は周囲の自然が豊富なので、スズメバチもかっ飛んでいる時期があるらしい。
▲【登録有形文化財】
……の、廊下
雰囲気がありすぎる静謐な空間。囁き声ですらふわりと響く。
他の観光客の方がいたので写真は撮っていないが、当時の階段教室もあり己の大学時代を懐かしむ人もいよう。
▲村長の執務室には2023年現在の
村長・阿川佐和子氏のご紹介有
素敵なお姉様が
どなたさんでしょう
(作家さんということしか分からん……不勉強ですみません阿川さん……)
……の吹き抜け
女中さん(明治村学芸員)が清掃をしている横で見学させてもらった。
こりゃまた立派な三階建て
フフフ、ただの三階建てじゃないのよ
え?
これね、元々油問屋やってた人の家でね、灯りがガスや電気式になってからは銀行にシフトして財を成したの。それで平屋→二階増築→三階建造と建て増ししていったのよ
家の進化形とな
ポケモンかな?
でもね、もうこういう建物は建てられないんです。市街地建築物法改正でね
住宅街に三階建ての家を建てられなくなったということですか?
いいえ、木造だけの三階建てができなくなったの。木造オンリーの三階建ては日本に数えるほどしか残ってないんです
▲こんなにも木の香りが心地よい家なのに
この家が壊れたら、もう建てられない。
火災や地震で容易にロストする木造のみの三階建て。
いつこの重要文化財もぶっ壊れるか分かったもんではない。
「ナポリを見てから死ね」とはよく言うが、正に「東松家住宅を見てから死ね」である。
▲ガス灯
特に文化財というわけではなく景観として設営されているものだが、在りし日の薄明るさを想起させる。
▲おや
▲あれは……?
残念ながら時間不足で行かれなかったが、後で調べたところ登録有形文化財『北里研究所本館・医学館』であった。
正面からでなくともその威容が窺い知れる。
▲【登録有形文化財】
力氏のADV用に謎の画角で撮影してしまったが、レンガの明るい茶と左官仕上げの白がポップで華麗である。
▲京都七条駅に着いた
▲丁度
▲入線の
▲お時間だった
丁度良いですね、乗って4丁目に行きましょう
力氏の提案で私達は市電に乗った。1回500円。
ほら力氏、座席の画像が入り用だろお?
めっっっちゃ要る(期待)
え、私も欲しいです!
送るぜ~?
読者の皆様も、お好きなキャラでも描いて座らせてあげてください。
さて、車掌の景色解説を聞きながら揺られること二、三分。
名古屋駅に到着したが、余韻に浸ること無く我々は進む。
▲【登録有形文化財】
▲二階へ上がると
▲矢場があったのでやらせてもらった
(手前被写体:筆者、奥被写体:歌聖氏、撮影者:力氏)
ちなみにこの矢場、土日祝日しか開いていないらしい。
弓を引くのに割と力が必要で、非力な文化系アラサー女共は三人とも一発ずつしかヒットしなかったが、当たった時の「タァン」という音は本当に癖になるので皆様にも是非挑戦して欲しい。
写真を撮り忘れているが、手前隣には連日開いている射的がありそれもプレイした(なおクソエイム・低PSなので全外しした)。
▲参加賞を頂いた。脱力モノ
▲【愛知県有形文化財】
名古屋衛戍病院……の入口
またも謎の画角で撮ってしまったが、漆喰壁と瓦葺き屋根が武骨な印象である。
(運ばれたくないなココには……)
衛戍=陸軍駐屯なので、要は軍病院である。
一体どんな『治療』が行われていたのか、あまり考えたくはない。
▲尾西鉄道蒸気機関車1号(明治30年製造)
やはり汽車は鉄ちゃんでなくともワクワクする。
この朱の効き具合が最高にシブい。
汽車のすぐ横にあるこの橋もシブい。
道として普通に通過できるのも嬉しい。
廃線を歩くような、止まったエスカレーターを昇るような、愉快な違和感を抱く。
うわ古のポストッ!!
土産屋で何か言ってたヤツ?(※某アイスキャンデー購入時に発見)
貯金箱ね、確かにレトロで可愛いな
あぁ~イイなあ~……買うか! いや、やっぱり考えるッ(高速自問自答)
後で知ったが、ポストは大きく言うと書状収箱(角柱)→上掲した黒塗りのポスト(角柱)→よく知られている前時代の赤いポスト(円柱)→現行のポスト(角箱)という変遷を経ているそうな。
何で一回円を挟んだのか。
調べてもよく分からなかったので、ご存じの方はご指摘願います。
逆光が凄まじい。
▲調整してもこんな
硝子製品売ってる……(後ろ髪)
酒アイス売ってる……(後ろ髪その2)
和小物売ってる……(後ろ髪その3)
一人だけ女子力が欠けている人間がいます、誰でしょう。
▲4丁目の町並み(見やすいよう調整をかけています)
▲町並み・その2(見やすいよう以下略)
左から順に登録有形文化財『本郷喜之床』、登録有形文化財『小泉八雲避暑の家』、重要文化財『呉服座』である。
呉服座では丁度パントマイムが上演されていて、現役の劇場としても使用しているようだ。
ところで、呉服座の近くに建てられていた看板を見た。
ヌシら、これ(呉服座)何て読む?
ごふくざ
ごふくざ
これ、『くれはざ』だって……
多分漢検一級で出るので、皆様も覚えておくと明日使えない無駄知識が増えることになる。
もうこれは何も言うまい。
写真から漂う荘厳をただただ感じ取って頂きたい。
▲入って右にズドンと置かれた薔薇窓
圧 巻
元は機関車を修理するための場所だったとのことだが、その広大な敷地内はというと、
▲明治時代の機械がぎっしり
(下段中央と下段右は外に展示)
※大きい画像で見たい場合は要画像クリック
並ぶ機械の内、3つが重要文化財である(※もう一度書くが、村内に重要文化財は11個ある。11個中3つがここにあるのだ)。
メカ好きでなくとも、今に繋がる技術とその発展の下地となった彼らを前にすれば、ただただため息が出ること必定だ。
▲【登録有形文化財】
……の入り口
▲病室
病院とは思えないモダンな雰囲気。
「ドミトリーですよ」と言われたら信じてしまいそうな明るい空間。
大きな窓から差し込む光がそう感じさせるのだろうか。
ちなみにこれを設計したのは片山東熊だそう。
(片山東熊!? 赤坂離宮作って明治天皇から「贅沢すぎ」ってシンプルに呆れられた人やん!!)
赤坂離宮のアホみたいなゴージャスさに対し、この病棟の何と温かく素朴なことか。
求められているモノに対し多様な表現ができるからこそ、その名が残る程の名建築家として名を馳せたのだと感じ入る。
さて、ここまで見回ったところで、
あぁあ……閉園時間が……
力氏の悲しそうなコメントが入る。
明治村はイベントや時期により営業開始・終了時間が異なるようで、この日は午後5時までであった。
確かに日は傾きつつある。
まだ、まだ見ていないところが……
取り敢えず出るだけ出るか。宿で考えよう
残暑厳しいとは言え9月も下旬、日がどんどん落ちていく。しかも周りは山。都心部よりも釣瓶落としの速度は比べものにならない。
宿着くまでに暗くならないように急ぐべ
4丁目から正門まで早歩き10分、明治村からレイクサイド入鹿様の元まで約20分。
入鹿池の横を通過する際に多少夕焼けの写真を撮ったくらいで、バス釣りの人もいなくなった道路をそそくさと行く。
▲あーら入道雲までオレンジよ
その後若干蚊に刺されながらも、太陽が山向こうにグッバイする前に宿に帰投したのだった。
③どうする二日目!? 宿で会議
▲帰ってきたよ
宿に到着したのは午後五時半前。
預けてあった荷物は女将様及びスタッフ様が部屋に運んでくれており、布団も三人分敷いてあった。
取り敢えず情報の整理はいったん置いておき、
▲お夕飯を頂いた
▲私だけ犬山城ビールを飲んだ
酔い酔いになりつつ入浴し(※注:皆様はよく分かっていると思うが、酒気帯び状態で入浴するのは非常に危険。同伴者がいない場合は絶対にやめよう)、お借りした浴衣兼寝間着を着込む。
▲更にそれぞれデザートをキメて
いざ、話し合い開始。
まさかあんなに広いとは……
『エコウメグリ』もまだ終わってないしなあ(※実は最終局面手前で帰ってきている)
うぃ(酔)
明日は犬山城をうろつくつもりでしたけど……どうしましょうか
いいんじゃね? 犬山城はまた今度で(酔)
姐さんのスタンプラリーも終わってないですもんね
ワシ? 別にええよ、また来ればいいんやし(酔)
二日目……明日も明治村に行っていいかな?
いいともー(酔)
でも明日ってチェックアウトですよ。荷物は明治村のコインロッカーに入れれば良いとして、そもそもあの道をまた行くんですかって話
送迎をお願いしてみましょうか、入鹿様に
せやね、でも言うなら今日中に言わんと(酔)
で、帰りはどうしたら?
明治村正門前にタクシーの待合エリアがあったので、アプリ使って配車依頼すれば……
それ大丈夫か? タクシーが迷ったら事だぞ(酔)
あー……今口コミ調べたら『変なところにタクシーが向かった上に「うちはちゃんと行ってるので」とか言って遠いところで待機された』とか書いてますね
帰りはなまじ新幹線の心配があるから、賭けたくはないわな(酔)
他の手段はバスかー
バスなら13:55発で犬山駅14:15着ですね。犬山駅→名鉄名古屋駅で約30分、名古屋駅からの新幹線は15:51なので十二分に間に合いますね!
じゃそれで良くね?(酔)
てことは明日の動きは、チェックアウトと同時に明治村へ送迎してもらう→残りを片す→土産買ってバスに乗る→帰る、で確定かな?
いいともー(酔)
実質力氏と歌聖氏で話を付けてくれたので非常に楽だった(酔客並感)
酒に弱い癖にビール(度数5)とチューハイ(度数7)なんかキメるからこうなる。
眠すぎるので荷物を纏めて、ではお休みなさい……。
●二日目(R5.9.17)
①チェックアウト& Go to 明治村
▲おはようございます
他二名より圧倒的に早く寝付いたからか、6時に目が覚めた。
今日もよく晴れそうである。
オハザァース
力氏もぼんやり起きたので共に朝風呂に入った。
他の客がおらず貸し切り状態で伸び伸びと利用させてもらった。
戻る頃には歌聖氏も起床していたので、
▲朝ご飯を頂き
▲チェックアウトして
博物館『明治村』
再 臨
前日の割と夜中にいきなり依頼した(超不躾)にも関わらず、ド朝っぱらから送迎を行って下さったレイクサイド入鹿's スタッフ様には清水一同、心から御礼申し上げます。
ちなみに3分程度で着いた。驚きの速さ。
②見て食べて歩いて
はいガンガン行きますよ!
エェ~イ!
ウェーイ!
というわけでこちらも一挙羅列。
▲【登録有形文化財】
兵法書『孫子』の『虚実篇(※戦争においていかに主導権を握るかが書いてある)』にある言葉から名付けられたそう。
残念ながら中まで行けていないので、次回に持ち越し。
▲左:チョコソフト(歌聖氏注文)、
右:日本酒アイス(筆者注文)を頂いた
日本酒アイスは後味にほんの香り程度の酒風味が漂うものの、味は米の甘みを心地よく感じる美味であった。
「酒をアイスにしましたー!」という奇を衒ったものではなく、きちんとスイーツとして成立している。
なお、力氏はこの間に併設の硝子ショップを見物していた。
商品が全て一点物である故に撮影できなかったのが悔やまれる、それ程に煌びやかだったことは付記しておく。
こちらも遠目から。
しかし黒壁に白窓枠とは、モノトーンの格好良さを出したかったのだろうか。
それとも酒造りに合理的なのか。
山間の屋敷は洋風と相場が決まっているけど、和風もいいなあ……
(こやつ、もしかしてこの写真をクローズド・サークルものに使うのか)
村内バスで5丁目に到着した訪村者をお迎えするのが、何とコレ。
金沢刑務所にぶち込まれることになった再犯者共は、かつてコレをくぐったのだろう。
ちなみに解説書曰く、当時はレンガ造りに白い帯状の模様を入れるのが流行ったらしい。
▲コイツもその一つだってさ
でも監獄如きにお洒落を取り入れてどうするんだ。
残念ながらこれも遠目からの撮影。
見て分かる通り一部だけもぎ取ってきたらしい。
敢えて廃墟のように配する……
これは物語が始まる予感
DARK SOULSにあったな、あんなの(ゲーム脳)
風情の欠片も無いヤツがいます。誰でしょう。
さて、そろそろ時間も迫ってきたがお腹も空いた。
5丁目まで折角来たので、ややお高いが入ってみよう。
▲浪漫亭!
内装はレトロシック。帝国ホテルのレストランを彷彿とさせる。
尋常でない混み具合だったので撮影は控えたが、その雰囲気の良さを尊重して是非Tシャツ・ジーパンではなく襟付きの服やワンピースで向かいたいところ。
▲注文したもの一覧(一部ネタバレの為詳細後述)
『エコウメグリ』のコラボメニュー(後述)と、愉快なデザートを注文。
▲愉快なデザート①オムライスアイス
力氏注文。
クレープ生地の中身はバニラアイスがギッチリ詰まっており、香り高いソースがかかっている。
ソースはチョコレートとストロベリーの二種類(上掲のものはストロベリーソース)。
筆者と歌聖氏も頼もうか考えたが、
オムライスと同じ型を使っています。非常にボリューミーですよ!
と店員さんに本気で止められたことから大きさを察して欲しい。
少し貰って食べてみた。
ストロベリーソースが非常にジューシー!
見て分かる通り苺がゴロゴロと惜しみなく入っており、生の果実を囓っているようなフレッシュさを感じさせる。
ソースそのものにも苺感は十二分に溶け込み、自然な甘さでバニラアイスを引き立ててくれる。
バニラアイスはというと、これはもうメインを張る存在。
ミルク感抜群なる純白のそれは口に運んだ瞬間からソロリと溶けていく。
バニラの香り芳醇。甘さは強烈と言うほどではなく、単体ならしつこくなく爽やかに、ソースと合わせればその混じり合いを楽しめる絶妙な程度に仕上がっている。
ストロベリーソースを選んだために図らずも紅白で見た目にも華やか。
そしてクレープ生地が羽衣レベルの薄さ! スプーンでスクッと切れてくれる。
甘さもかなり抑えてあり、バニラアイスとぶつからない。
ではアイスを包む程度の存在意義しか無いかというと勿論そうではない。
小麦の味わいを追加し、アイス単体では早々に飽きてしまうであろうこのメニューを下支えしてくれる。
パフェに突き刺さるウェハースのような存在感である。
以上、食レポでした。
▲愉快なデザート②アイス「明治の味」
筆者・歌聖氏注文。
見た目にはごく普通のミルクアイスに見えるが、説明文曰く、
「犬山城十一代城主、成瀬正勝氏(※)のお見舞品として届いたアイスを再現」
だそうな。
※成瀬正勝:超毒舌な評論家。明治39年出生。おいそこ、明治時代に掛かってたのたった6年じゃんとか言わない。
写真を撮り忘れているが、店舗外にあるメニュー説明には「時代により好まれる味や使われる素材は変わる」というようなことが書いてあった。
いざ実食。
まず驚くのはその柔らかさ。するりとスプーンが刺さっていき、欲しい量だけすくい取ることができる。
盛られたアイスの肌を見る限り、もっと荒いというか氷が多いのだろうと思っていたのでこれは予想外。
味は淡い。甘さは感じるが、甘くて美味しいと感想を述べる前に消えてしまう。
後味すっきりというより、最早儚いと表現した方が的を射るだろう。
そしてベタベタしないのだ。何故こんな味になるんだ……?
材料は恐らく牛乳か練乳は入っていると思うが、卵の濃厚さや生クリームの脂肪分は感じない。
牛乳シャーベットと言えばイメージしやすいだろうか。乳成分と糖分のみの味わいだ。
比較のため力氏のオムライスアイスをもう一度貰ったが、飲み込んだ後も口に広がり貼り付く香りと濃厚さ。
明らかに脂肪分がいることは疑いようがない。
このアイス「明治の味」は本当に牛乳と砂糖しか使っていないのかも知れない。だが、それならどうやってシャーベットのような氷の粒ができずに済んでいるのか。
食べ終わってなお正体を捉えられない、何か不思議な世界を見た気分である。
食レポ二回目、終了。
満足過ぎる食事を終えたところで、そろそろバスの時間が迫る。
▲北に向かう蒸気機関車12号の見物に寄り道しつつ
▲逍遙の小道なる自然路を行くことに
綺麗だねえ、かつて飛脚もこういうところを走ったんだろうな
あ、キノコ生えてますよ
本当だ。自然や……
あ、白ピクミンおる
ここで『Pikmin Bloom』開くのは草
毒キノコか、もしや……
やがて正門に着く。てんでに土産を買い漁る。
力氏、貯金箱は?
~~~ッ、次回にッッッ
(コイツ、葛藤し過ぎて『刃牙』みたいな表現の悲鳴が出てやがる)
▲バスが来る。さらばだ明治村……
(役所のカレンダーによくある『現在を前の元号で表すヤツ』だ!)
令和5年=明治156年。
当時を知る者は最早おらず、その片鱗が日本各地に残っている。
その一つである『明治村』はまだ見切れていない。
これは広いっすわ。もう一回来ましょう
来よう来よう! 姐さんのスタンプラリーもまだまだありますし
明治村は逃げないからね、来る機会を作るためにわざと残したんや(見栄)
流石っす(見栄見抜き)
――『明治村』からバスに揺られて20分。
犬山駅に着いてしまえば、後は早い。
僅か4時間弱で私達はそれぞれの自宅へと帰っていった。
* * *
さて、早速書きますかね
そうしてできあがったのがこの記事である。
読者の皆様に、これで初めて明治村を知ったという方がいらっしゃれば、そして行ってみたいと思ってもらえれば幸いである。
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【結論】
明治の残り香に会える場所。
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【おまけ:総括短歌】
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【Staff】
企画・構成 清水舞鈴
撮影 清水舞鈴
編集 清水舞鈴
制作 清水舞鈴
監督 清水舞鈴
【Special Thanks】
『明治村』運営に携わる全てのスタッフ様
レイクサイド入鹿運営に携わる全てのスタッフ様
株式会社HLC(↑の運営会社)
力氏
歌聖氏
スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方
●おまけ:『エコウメグリ』
【内容と感想】(ネタバレしか無いので未プレイ者は開かないこと)
【コラボメニューの内容と感想】(ネタバレしか無いので未プレイ者は開かないこと)
The END.