▲コレ一個で一日は歩き通せるぜ?(凄い自信)
この前アクセス解析を見たら、一日平均が20人・最高で一日に100人がご来所されていました。
えッ、あれから自由ポータルZに載ったの一回も無いんだよ?
一体何処からいらっしゃってるの?
アクセス先の割合を見たら、どうやら詐欺野郎の話がいろんな意味で大ウケしている様子。
アレだ、あさま氏のコメント欄にその記事のURL置かせてもらったからだな、きっと。
ご来所頂きありがとうございます。
んで、そんな真面目な皆様向けに、たまにはお役立ちな記事を配信したいと思いまして……
しかしライフハックなんか思いつかないな……
あ、防災ポーチなんてどうすか?(唐突)
●防災グッズは数あれど
1995年、阪神淡路大震災(→被災者生活再建支援法制定)。
大小様々な地震が、文字上の記録だけでも416年からという、金剛組も真っ青な時代から観測され、その都度得た教訓を元に様々な制度を策定して対応している我が国。
そうでなくても遠くで起きた地震による津波が時折突っ込んでくる(※1960年チリ地震)という、逃げ場無し、正にイカレた居住地・日本。
私の母校に留学していた外国人(from 中国・ロシア・アフガニスタン)が「こんな場所に平気で住んでるなんてクレイジー」と呆れ半分・感心半分に発言していたのを思い出します。
というか気象庁の記録を見ると、毎日どころかほぼ毎時間日本のどっかで地震が発生しているという有様。
確かにこんな状況で地震への備えをしないでヘラヘラしとる人はクレイジーだわ。
そんなクレイジージャパンにおいて、今までもこれからも世話になる防災グッズ。
しっかり備えたいとか取り敢えず一式とか、コンパクトにしろだの子供が持てる軽さにしろだの、日本国民の数だけあるニーズに対応していろんなものが売ってますねえ。
▲通販だったら
ピースアップさん使ってます
▲職場からの斡旋で
アマゾンでも売ってます。
質に当たり外れが激しいのはご愛嬌。
しかし、これら商品をよく見て頂きたい。
(※便宜上ピースアップさんより引用する)
▲枕元に……
▲職場に……
▲学校等のロッカーに……
おい待て。
通学中・通勤中のものが無いやん!
そう! 防災グッズは大体「置いといて、いざとなったら使う」のが定石。
その「置いといてある場所」への移動中は考慮されていない!
災害はいつ起きるか分かりません。
それに備えて防災バッグを追加で背負うとか、小さなボトルに遮二無二詰めた重いものを持ち歩くのは、防災以前に嫌気が差してきます。
そこで防災ポーチですよ。
ワタクシ、常々このブログでも書いておりますが、無いなら作りゃいいんだよ。
●防災ポーチ・デッキレシピ
▲はい、ポーチ(該当商品)
▲内容物
【デッキ】
・500円玉×20枚(=一万円分)
・10円玉×50枚(=五百円分)
・非常食 ・ラジオ ・予備電池 ・ハンカチ
・リップクリーム ・マルチツールナイフ
・頭痛薬 ・下痢止め ・バンドエイド
・ヘアバンド ・ヘアゴム ・爪切り
・目薬 ・お守り
どうですか、このシンプル仕様。
それでいて全方位恙無く対応しております。
それぞれの解説をば。
▲500円玉達
(硬貨偽造防止に画質を下げています)
自動販売機で買い物ができるよう、かつあまり重くならないように考えた結果です。
「一万円分なら万札でいいじゃん」と思った貴方、自販機で万札は使えないぞ。
「両替をコンビニにお願いすれば……」と食い下がった貴方、震災時にコンビニが機能してると思うとんのか?
仮にコンビニが機能していても、災害に伴い買い込もうとする人間が大量に突入してきてレジがパンクしてる中、両替如きにいちいち対応しません(少なくとも私なら対応できません……)。
かといってミニマムな買い物で崩そうにも長蛇の列。
馬鹿馬鹿しいでしょう?
因みに、家族四人で三日生き延びるのに必要な自販機料金は12000円程。
一人で長距離をバスバス歩くことを考えると、一万円分の500円玉はかなりの余裕を見積もっています。
なおそもそも電気が死んでいた場合、非常電源付き自販機以外は利用不可です。
無料ベンダーとして開放されるといったことがなされていない限り、ライトアップされていない自販機には近付いてはいけません。
(※倒壊の危険と、お金が吸われたまま返ってこない可能性があるから)
▲10円玉
(硬貨偽造防止に画質を下げています)
災害時のお約束、公衆電話での通話用。
昨今数が少なくなっているようですが、災害時における安否確認への異常な強さが見直されています。
公衆電話の場所が分かるサイトがありますが、災害時にネットが死んでいることは確定的に明らかなので、寧ろ事前に自宅周辺・通勤経路上・勤務先周辺・その他目的地周辺の公衆電話を調べておくという使い方になります。
で、いざとなったらその知識で公衆電話に赴き、10円玉で電話を掛ける。
なお、相手携帯電話に掛けられる時間は10円でたったの15秒強です。
リアルに、「生きてるか!」「無事!」「了解!」ガチャン、で終了。
災害時にタラタラ喋ってる暇は無いので、さっさと行動しろってことでしょうね。
▲非常食
(硬貨偽造防止に以下略)
歩いて目的地に辿り着くのが目的、非常食も当然エナジーを効率的に吸収かつ自らを奮い立たせるような代物となっています。
今回はコンビニで通常販売している、長期保存可能(※驚きの五年間)な羊羹を搭載。
甘い物ばかりだと飽きてくるので、塩味や酸味などを一緒にしても良いですね。
例えばマヨネーズは、かつて土産に買った山葵マヨネーズを舐めて生還した事例がある程にエネルギーの塊なので相当にオススメです。
非常食としてチューブチョコも販売されているので、高エナジーのものをいろいろ取り替えてみてもいいですね。
変わり種としてチューブガムも個人的に推していきたい!
▲ラジオ(該当商品)・予備電池
まさかの名刺サイズ、究極のポータブル!
小さすぎて電源は単四電池2本、FMフル稼働で40時間という長いんだか短いんだかよく分からない消費電力、そして防水防塵一切無しという、携帯性に命を賭けすぎた男気溢るるラジオ。
勿論平時ものんびりレトロなお時間を楽しめます。
聞かない時は電池を外して一緒に置いておくと、液漏れしなくて済みますよ。
え? 今はスマホでラジオ聞けるからいらない?
それネット回線使って音声データ流してるだけだから災害時は使えませんよ?
※ラジオチューナーが同梱されている機種であり、かつアンテナ代わりのイヤホンを差しておかないと、スマホで「ラジオ波を使ったラジオ」は聞けない。とはいえラジオ局そのものが災害でポシャったら、当然この「真性ラジオ」も使えなくなるがそれは別のお話。
▲ハンカチ
今更語る必要もありませんね。
拭いたり、傷口を押さえたり、濡らして口と鼻を覆えば粉じん対策に、とにかく一枚あるか無いかで対処の幅が変わる。
▲リップクリーム(該当商品)
乾燥によるひび割れ対策。
唇だけでなく手足にも非常時は使えます。
▲マルチツールナイフ(該当商品)
※先の写真をそのまま使えばいいとは思ったよ
これは実は大っぴらに言うことができません(ネットに公開した時点で大っぴらも大っぴらですが)。
武器を隠し持っている扱いになり、軽犯罪法に抵触するからです。
しっかり格納して、本当にマルチツールナイフ以外に現状打破の方法が無い時にしか出してはいけません。
そして「いえ~ぃ俺マルチツールナイフ持ってんだぜぇ~?」と調子こかないように。
警察サイドの主張を見ると、
・持っていることだけで、なんとなく気が大きくなって、いらぬトラブルに巻き込まれることもある
・正当な理由なく、すぐに使用できる状態で、持ち歩いていると取締りの対象
……とあるので「正当な理由があって、すぐに取り出せない状態であればOK。調子こかずに、寧ろ普段は存在を忘れるレベルで考える」という解釈で私は組み込んでいます。
「正当な理由」に「護身用」とか「いつかのため」は実は使えないんですが、職質にあったら堂々と語ってやりましょう。
ここでちょっとでも言い淀むと即没収されるので、普段から明確な理由を意識しておくことが大事。
それ以前に、職質にあうような挙動不審さを見せたら駄目です。
余談ですが、マルチツールナイフ没収事件が起きる前まで、警察サイトの非常持ち出し品一覧に「多機能ナイフ」と明確に書かれていたことも記しておきます。
(※Wikipedia「アーミーナイフ」からのリンク、ウェイバックマシンによる遡り閲覧のため画像表示はできなくなっていて見辛い)
▲頭痛薬(該当商品)
▲下痢止め(該当商品)
▲バンドエイド
普段から使っているものを搭載。
バンドエイドはやはりあると安心です。
頭痛薬は通常の鎮痛剤としても使え、下痢止めはトイレに立ち寄っている場合ではない移動中であることを考えた結果です。
本当に行動を思いっきり阻害してくるので、各種痛みは無いに越したことはありません。
▲ヘアバンド・ヘアゴム
単に髪がバサバサすると鬱陶しいから。
お洒落の為にヘアアレンジしたとしても、被災したらそんなの誰にも何のアピールにもなりません。
すぐに纏めて行動モードにチェンジ!
▲爪切り(該当商品)
ささくれ・爪の引っかかりにはやはりコレ!
マルチツールナイフのナイフやはさみで代用できるかとやってみましたが、これが全く思い通りに動きませんでした……。
利き手がどちらかに関係無く使えるグリップタイプが普及しているのは、やはりちゃんと理由があるんだなーと思う今日この頃。
それにしてもこの爪切りの小ささは何たることか。
コレ見つけた時、正直ガチャガチャの景品かと思いました。
▲だから作った
(※画像・ロゴ共に公式より引用。
カラーはピンク以外、筆者によるアレンジ)
▲実用系ガチャガチャ
▲これは来るぞ!
でもしっかりスパッと切れる。
流石……Made in Japan。
▲目薬(該当商品)
目の渇き・ゴミ・その他疲れ目に!
ちなみにコンタクトレンズ着けている時のゴロゴロをどうにかしたければ人工涙液(マイティアなど)、裸眼が疲れているなら赤い色のついた目薬を選んでおけばまず間違いありません。
(※人工涙液は言わば浸透圧を調整した塩水(生理食塩水)なのでコンタクトレンズに直差ししてもレンズが痛まない。また、目の疲労を癒すビタミンB群は赤い色をしているため、赤色の濃さで成分濃度・効きっぷり・値段が変わる)
▲お守り
己と周囲の精神的安寧のためです。
別に私は仏教徒ではありませんし、何だったら十字架でもダビデの星でもルブ・エル・ヒズブでも龍でも、己の好きなものを適当に突っ込んどけばいいです。
子供用にバムケロとかポケモンとかお好きなものを用意しておくのも手。
今「子供向けのチョイスが古い」とか言ったヤツ表に出ろ
今回のコレは旅行先でお布施を行い頂いたもの。
イイ感じに厄除けだったので、実装しました。
●「これだけ?」と思う勿れ
さて、私の防災ポーチデッキをご覧になって、皆様はどう感じましたか?
「早速やってみよう!」と思って頂けたなら喜ばしいことですが、大半の方はこう考えませんでしたか?
「え、これだけ?」
・携帯バッテリーは?
・懐中電灯は?
・ハザードマップは?
そう。
災害時に必要な最重要アイテムである、「スマホ用電池」「光源」「現状把握」がありません。
その理由は簡単。
・バッテリーなんざ普段から持ち歩いてる
・懐中電灯はスマホに置き換える
・ハザードマップくらい頭に入れておけ
何度も言うけどネット死んでんのよ?
ただの電気たっぷりな金属の塊に成り下がったスマホなんて、光源以外に使えないでしょう。
それと私の場合、バッテリーは常に持ち歩いているから殊更に組み込む必要性が無いのです。
災害時こそハザードマップで速やかに避難所を探したいところですが、大地震→津波の流れは最早常識レベルの鉄板コースなので、マップ云々言ってないでとっとと水辺から離れて丈夫な建物の高層エリアか避難所に行け。
(このために、事前に移動ルート上のハザードマップ情報は見ておく必要がある)
繋がりづらい時に無理矢理検索を掛ける等の行為も充電をいたずらに減らすだけなので、スマホ=光源一本で考え行動に移すべきです。
とにかく無駄を出さないこと!
焦りからデマに飛びついたりパニックに身を任せたりするのは無駄中の無駄です。
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【結論】
あくまでも「繋ぎ」。
ポーチの中身がある内に安全圏へ行け!
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【おまけ:総括短歌】
臆病と笑うのならば 備えておき 死際に「無意味」と笑えばよい
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【Staff】
企画・構成 清水舞鈴
撮影 清水舞鈴
編集 清水舞鈴
制作 清水舞鈴
監督 清水舞鈴
【Special Thanks】
LocustOL(硬貨入れているポーチの販売元)
歴代の様々な自然現象に被災した皆様
スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方
▲硬貨計70枚の重さを測った
(背景汚ねぇのでモザイク)
▲尋常じゃない(365g=缶ビール一本強)
因みに硬貨は人の目に向かって投げつけると、どんな暴漢でも撃退できる程の威力を発揮します。
最悪失明します。
災害便乗型犯罪者(=火事場泥棒)以外には投げないように!
The END.