▲喧嘩売ってんのか
ある日、胸の中に柔らかいしこりが触れたので、一応乳癌の検査でも受けてみようかと調べてみました。
厚生労働省も「二年に一回は検査を受けさせる」と設定してますしね。
結論から言えば乳癌ではなかったのですが、正直そんなのどうでもいい。
こんな現状だったらそりゃ受けねえよと思ったので、その記録。
(注意:以下検索結果は2023年10月18日現在のものです。閲覧時は結果に変動が出ている可能性があります)
●受けねえ理由二大巨頭(※清水調べ)
理由①:検索結果が甘い時がある
皆さんならどうやって調べますか? 乳癌検査をやってくれる病院のこと。
まさか近所の病院に端から電話掛けて聞くような暇人はいないでしょうが、まあこのICT推進の世の中ですからまずは検索でしょうね。
ではどんな検索キーワードを使いますか?
最初に私は「婦人科 乳癌検査」と打ちました。
すると出てきたページにこんな表記が。
▲乳腺外科?
不肖清水、恥ずかしながらこの単語を初めて知りました。
敢えて明け透けな言い方をしますが、おっぱいなんざ女にしか付いてないんだから婦人科で纏めてやってんだろと思っておりました。
そしたら何? 婦人科はあくまでも性病や性器といった、要は下半身を取り扱うところであって上半身の双丘については埒外だとぉ?
産婦人科そのものの設置総数だって減少傾向にあるというのに、乳腺外科というおっぱい専門医なんか余計少ないだろ。
既にこの時点で先行き不安ですが、気を取り直して再度検索してみましょう。
(※一応、上記Webページでは「産婦人科でも検診可能な施設がある」と書いてくれているが、筆者が調べた限りそんな所は出てこなかったので省略する)
次なるキーワードは「乳腺外科 東京」。
筆者の居住区域と職場の都合上、受診・通院可能なのは東京都内一択。
▲やはり来たか、病院検索の双璧
ドクターズ・ファイル、ホスピタルズ・ファイルが出現しました。
そこで当初、「土曜日に、自宅から徒歩もしくは自転車圏内の病院」という条件で探したのですが、
▲は?
まあ、少ないのは仕方ない……想定してた通りだし。
しかしココ、かなり大きい病院のようなので、「これ、全診療科目が土曜日にやってるとは限らんな……」と思いました。
そこで公式サイト(※ガチ近所で身バレするので病院名は伏す)にて、乳腺外科の外来予定表を覗いたら、
やってねえじゃん。
端っから土日記載する気ゼロ。
分かった。でかい病院だとそういうこともあろう。
ならばクリニック特化のドクターズ・ファイルにて「東京都・乳腺外科・土曜」の条件で絞ってみよう。
それで出てきたところから、近いところを選べばよか。
土曜に開いてる乳腺外科だけ出して!
何で「乳腺外科もある」「土曜に開いている」病院(※土曜に乳腺外科をやっていないところ含む)を出してくる!?
わざわざ検索条件指定するんだから、「乳腺外科」OR「土曜」であるわけないことくらい想像ついてくれ。
「乳腺外科」AND「土曜」だよ、ウチが探してんのは!
理由②:検査の予約が全然取れない
あまりに出なさすぎてムカついてきつつ、どうにかヒットした「乳腺外科」AND「土曜」のクリニックに片っ端から問い合わせてみました。
しかし、
すみません、その日は予約一杯でして……一ヶ月後なら取れますが、如何致しますか?
初診の場合は問診など丁寧にカウンセリングを行いますので、平日のみの対応となりますが
外来ですね、はい、予約無しで承ります――え、癌検査? 今週ですか? うーん……
何がすぐ検査しろだ? あぁん?
癌の疑いがあるヤツが一ヶ月も待ってられると思ってんの?
癌検診のためだけに仕事ホイホイ休めると思うとんの?
予約無し可能って書いておきながら癌検査は対象外って、じゃあ逆に何を予約無しで行くんだよ?
頼むからこんな状況なら「働く女性が通いやすい」とか「すぐに対応します」とか一言も書かないでくれ。
全然違う分野の話で恐縮ですが、私の脳裏には優良誤認の字が浮かびました、ええ。
悪態をつきながら探していると、Webサイト上に「空きがある」と表示されているところを幾つか発見。
「外来・その他ご相談はお気軽にお電話ください」……おおそうか、じゃあ遠慮無く。
掛かんねえ!!(大声)
ネット予約ができる所が一ヶ所見つかったので、他にネット予約できる病院はあるかとか検証せずに予約入れました。多分あるんじゃね?(適当)
●いざ受診
▲新宿駅から徒歩数分、
▲え? ココ?
昭和レトロたる広告が大量に貼られているのを横目に奥のエレベータに乗って4階に上がる必要があるのですが、何だこの雑居ビルっぷりは。
目立たなすぎて暫く周辺を彷徨ったよね。
▲目的のビルへ行く隙間に至っては
没個性の極みで全く参考にならないし
初見さんは間違いなく迷うので、余裕を持って到着できるよう向かいましょう。
さて、入って「13時に予約した清水です」と伝えて待機。
ロビーは綺麗で椅子も籐編みの洒落たもの。一目で女性向けと分かる造りとなっております。
大病院の待合室にありそうな大きなテレビも設置され、丁度『メシドラ』が放映されていました。
数分も経たずに呼ばれる。
今日はどうしたんです
何か左胸にしこりがあるので、一応検査したいなと
しこりの検査ね。はいはい
ベテランの風格。検査するのは呼吸するのと一緒とでも言おうか、あまり重大に捉えていなさそうな口調が緊張を解してくれます。
その後別室にて上半身を脱衣してジェルベッタベタの上でエコー検査。
一応書いておきますが、エコー検査を行って下さったのはこれまたベテランと思しき女性ですよ。
さて、結果が出ました。
囊胞だね
あら、またですね
何か前に言われたことあります?
健康診断で『貴方めっちゃ囊胞あります』とは言われました
そっか、じゃあ元々できやすいんだと思うよ。袋に水が溜まってプクーて膨れてるだけなのよコレ
で、先生からあった説明が以下。
・女性ホルモンは二種類、黄体ホルモンと卵胞ホルモンがある(基礎知識)
・そのホルモンバランスが崩れる(月経時・ストレス等)とできることが多い
・できないようにするならホルモンをいじくることになるので、要は月経を止めるレベルの話になり非現実的
・急にデカくなったとか固さが変わったとかじゃない限りは気にすんな
てことは薬の処方も
無いね!
はい、ありがとうございました。ものの三十分で終わりました。
▲こちら実際のレシートです
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【結論】
検査は簡単。検索と予約が鬼門。
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【おまけ:総括短歌】
都心部はまだいいけれど 地方ではもっと少ない おっぱい専門
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【Staff】
企画・構成 清水舞鈴
撮影 清水舞鈴
編集 清水舞鈴
制作 清水舞鈴
監督 清水舞鈴
【Special Thanks】
ドクターズ・ファイル
ホスピタルズ・ファイル
株式会社ギミック(上記二つのサイトの運営会社)
新宿ブレストセンタークサマクリニック
スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方
●余談:『OR』の理由
記事中でイラついた、ドクターズ・ファイル、ホスピタルズ・ファイルの検索結果が『OR』になる理由ですが、想像はつきます。
病院の新規開院・廃院だけでなく、開院する時間や曜日の調整・診療科の変更などの運営調整が全国的に発生するからでしょう。
そんなのをいちいち対応していたら、Webサイトそのものの運営ができなくなる。
このサイトがなくなったら、病院の有無そのものが調べられなくて困るのは結局ユーザーです。
だから検索に頼り切るわけにもいかんのです。
あるかどうかを見て、後は問い合わせて各個確認する。
情報を無料で閲覧している身なのだから、自助努力も必要。
情報リテラシーを常に持ちながら利用しなきゃなあ……と、そんなことを考えながら帰りました。
▲午後二時前の新宿駅前は大変に混雑しておりました
The END.