清水の舞台から縄ばしごで降りる

次回は5月末に更新です。痴漢への対処は、こうッ!

最強の幽霊文字で不安になる

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▲存在しない文字があるってマジ?

(すぅーごいズームしたからジャギジャギ)

皆さん、こんばんは。

今日はね、ちょっと怖い話をさせて頂きます。

 

信じるか信じないかは、貴方次第です。

(以下、稲川淳二ダイノジ大谷ノブ彦氏(自称・二代目稲川淳二)関暁夫氏(Mr.都市伝説)が喋ってると思って読んで下さい)

 


 

●起

パソコンにね、詳しい方ならちょっと聞いたことが、あるんじゃないかなと思うんですけどね。

皆さん、幽霊文字ってご存じですか。

ま、簡単に言ってしまうと、「何て読むか分からない文字」「何処から探してきたのか分からない文字」です。

 

パソコンの文字って、元々は誰かが手書きの文字を全部データにして入れてくれたものなんですよね。

私達はそれをずっと、当たり前のように使わせてもらってるんですけど、文字って漢字だけでも数万もあるんです。

いや、ありがたいですよね。

 

でもね、そんなに沢山あるし、入れてくれた方も人間ですから、当然間違いも生まれるわけです。

 

●承

大量に入れられた文字データを使っていく中で、段々こんな噂が囁かれるようになりました。

「何処に載ってたのか分からない文字がある」……って。

 

そんな馬鹿な、って思うじゃないですか。

例えばね、自作の文字を入れる、そんなことしますかって。

未来永劫使われるんですよ?

しかも大量に文字を入れるなんて作業しなきゃいけない中で、自作する暇がありますかって。

 

でも噂は収まらない。

「だとしたら何でこんな変な文字があるんだ」って言うんですよ。

 

あまりに皆してザワザワ言うもんですから、遂に国が調査をしました。

国の調査ですから、もう規模が違います。

大昔の字書から果ては電話帳まで、あの公衆電話の下に置かれている黄色い本ですよ、ああいう本まで全部調べ上げて、それで噂の文字が何から取られているのか、どんどん明らかにしていく。

 

それで大部分はね、分かったんですよ。

地名に使われてましたとか人の名前でしたとか、超大昔に使ったきりとか。

そういう本ッ当に狭い範囲でしか使われていない文字というのがあるんですよって、やっと分かったんです。

 

それでも十数個がはっきりとした文献では見つからなかったんですけど、それも昔の人が、写本って言ってね、文章を書き写す時に間違えちゃったんだろうって予想できるくらいには絞り込めたんですね。

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こういう誤字字典なんていうものも役所にあるくらいですから、要は「人間だから間違えちゃう時もあるよね」って結論が出たんです。

 

●転

でもね、一個だけ、未だに、結論が出ていない文字があります。

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皆さん、これ読めますか?

 

読めたって人、それですよ。

パソコンで入力するために、取り敢えずそれっぽい読み仮名が当てられてるだけで、これ誰も読み方を知らないはずなんです。

 

これは、さっき言った調査でも見つからなかったんです。

何処にも書かれてないし、誰も使ったこと無い。

 

そうすると、こう思いませんか。

そもそもこの文字入れたヤツ誰だよって。

何を参照して入れたんだよって。

 

で、国が調べたんですけどね……未だに、分かっていません。

 

誰が入れたのか、何処の会社か、いつ入れたのか、何を元にしたのか。

何もかも分かっていないんです。

一応「彊」の間違いじゃないかなとは言われているんですが、それも似た字を探して無理矢理そう思ってるだけで、何にも根拠はありません。

 

だから私、思うんですよ。

 

これ、本当に人が入れたんだろうか?

 

文字化けってあるじゃないですか。

あれ、言わば文字のバグですよね、文字コードを正しく読めてないってことで。

で、ゲームでもあるじゃないですか、正しくデータを読み取れなくて、ぐっちゃぐちゃの見た目になっちゃうヤツ。

 

もしかしたら、そういう中でたまたま出てきて文字の体裁になっちゃっただけ、本当に幽霊なのかもしれないって私は思うんですよ。

 

だから今回ですね、そんな幽霊さんをデザインとして送ったら、幽霊文字たっぷりの出所の分からないグッズが出来上がるのではないかと思って頼んでみたんですね。

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そしたら本当に作ってくれちゃったんです。

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凄いですよ、じわじわとした破壊力が。

何より読み方が分からないので、不安になりますよね。

エンブレムやツタのデザインを借りてきてお洒落さを演出してみても、滲み出る「異世界の文字」感がありますね。

 

もう狂気ですよ。

着てる本人に読み方を聞いても答えられないんですよ?

意味も分からず英語プリントが施された服を着ている人よりも質が悪いですよね、だって存在しない文字なんですから。

 

更に送ってみました。

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急にあらゆる装備品をね、幽霊文字で固めてくる。

如何ですか、皆さん。

私はお近づきになりたくないです。

 

取り敢えず言えることは、どういうグッズにしても全方位隙無く気持ち悪さをうっすら撒き散らしてくるのが、幽霊文字の実力であるということです。

 

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【結】

とにかく分からない、それが「彁」です。

 

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【おまけ:総括短歌】

分からないなら消しゃいいのに そのまんま残り続ける意味不明な字

 

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【Staff】

企画・構成   清水舞鈴

撮影      清水舞鈴

編集      清水舞鈴

制作      清水舞鈴

監督      清水舞鈴

 

【Special Thanks】

稲川淳二氏

ダイノジ・大谷ノブ彦氏(自称・二代目稲川淳二)

関暁夫氏(Mr.都市伝説)

 

戸籍実務研究会(『誤字俗字・正字一覧』編者)

日本加除出版株式会社(『同書』出版元)

 

TMIX(オリジナルTシャツ作成)

オリジナルラボ株式会社

 

スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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このボトル、380ml入るんですよ。

携帯性と容量を兼ね備えた、

なかなか良いボトルです(自慢) 

The END.

【無知者】カクテルの味は、技法で選ぶのが正解

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▲ビルドは簡単。

グラスに入れるだけですよ奥さん

カクテル、憧れますねえ。

口髭を蓄えた渋いバーテンダーが黙々とシェイカーを振るい、ショートグラスに注いでスッと出してくれる――。

 

でもアレ以外に処方があるって、ご存じでしたか?

 


 

●私は知りませんでした(憤怒)

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▲い~ぃ本を手に入れたんですよ

オトナの象徴であるBARに入る勇気も教養も作法も持ち合わせていない20代後半クソガキのワタクシには、『ちゃんとしたカクテル』なんぞ夢のまた夢。

二種のリキュールもしくはジュースをグラスで混ぜ混ぜする大衆カクテルなら、その辺の飲み屋で幾らでも飲んでいるんですがねえ。

 

「手に入らないなら作れ」を信条にしているので、この度『ちゃんとしたカクテル』のレシピ本を購入。

 

で、読んでみるとまあ、

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▲すてあ?

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▲びるど?

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▲ほわいときゅらそー?

知らん単語の目白押し。

味の想像などつきっこない。

図鑑を眺めるように「うわあーこのカクテルきれえー(・ω・)☆」という感想しか抱けません。

 

そんな中、こんなものが。

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▲「Shaken, not stirred.」

ウォッカマティーニオン・ザ・ロック

『007』が好きすぎる父から、あんまり興味が湧かないのに聞かされていたので存じております。

この本曰く、そしてわざわざ指定するような台詞からも分かる通り、本来はステアで作るカクテルなんですって。

 

じゃあステアってなんなのよということですが、

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▲ちゃんと書いてあるんだこれが

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▲ほー、シェイク以外にもあるんですねー

よしよし、BARに行かずとも家で作って飲む夢が叶うぞ。

 

と、この時は本気で思っていました。

 

●水っぽくなるぞ、シェイクとステア

混ざりにくい複数の材料と氷を一緒に振って、冷却と攪拌を一気にやるのがシェイク。

バースプーンで軽く混ぜて、透明度の高いカクテルを作るのがステア。

どちらもグラスに注ぐ際は氷を取り除きます。

氷はあくまで冷やす目的さえ叶えられれば良く、カクテルそのものには不要なんですね。

時間経過で溶けてカクテルを薄めちゃうし。

 

さて、水中だろうが空中だろうが、物体と物体が擦れ合うと発生するものがありますね。

 

摩 擦 熱

 

熱が氷に触れたらどうなりますか?

融けますよね?

融けたら水になってドリンクに混ざりますよね?

 

結果、超うっす味

マジで安い水割りと変わらない味。

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▲こりゃ駄目だ

シェイク・ステア共に狙った味にするには、味に影響が出るレベルまで氷が溶けてしまう前に必要充分に冷却できる『混ぜ力(まぜりょく)』と、さっさとグラスに注いでしまう手際の良さが必要です。

要は、熟達必須。

 

二十七年間手先不器用で通ってきたあたしにゃ、無理だこりゃ。

でも家で、家でプロいカクテル飲みたいんだよ……。

 

「Shaken, not stirred.」

 

 

そうか。

あくまで混ぜ方の問題なんだから、無理にレシピ通りの技法で作らなくて良いんだ。

美味しけりゃいいんだ、きっと。

そうでなけりゃジェームズ・ボンドのあの注文が成り立たない!

 

なるほど悟ったぞ。

ありがとう、ボンドおおお!

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▲早速この簡単そうな技法で作るよ!(舐めプ)

 

●Build,neither shaken nor stirred.

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▲一式揃えました

バー・ツール通販サイトのナランハさんで初心者用ビルドキットを購入。

その後確認したら、例のい~ぃ本とビルドキットだけが売り切れになっていました。

やっぱ皆ビルドに行くんだな~と全国2000万人(推定)のビルドキット購入者に親近感を覚えます。

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▲「本読んでビルドキット」の流れが見える見える

(画像左上に灰色の四角で『在庫切』と書かれている)

ではでは、味の想像が恐らく世間的につきやすい(けど私は飲んだことが無いので全く分からない)有名処を、全部ビルドで作っていきましょう!

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▲Entry No.1:マンハッタン(本来の技法:ステア)

カクテルの女王だからって技法を変えちゃいけないなんてことあるか!

「Build,not stirred」にしてやります。

 

しかし第一作目にして、早くも問題点発覚。

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▲作り辛いことこの上ない

ビルドは、実際に飲むグラスに直で材料を入れて作る技法。

本来はデカ目のグラスに氷も入っていて、そこに液体を入れるのです。

こんなちっちゃいグラスにバースプーンをぶっ刺す様子はあまりにもアンバランスな上、氷を入れる余地などあるはずも無いため冷却もできません。

(ていうかモロゾフのプリン容器だしグラスですらない)

 

結果、味は良いんですがぬるーいカクテルになりました。

まあ温くてもいいんですよ、そもそも長時間置いておくものじゃないしね。

 

……いや、味も……良いかこれ?

何か舌にプスプス刺さるような、入れた物それぞれの主張が妙にあるような感じがします。

まあ私は『最強水れもん決定戦』で書いた通り喉にガッと来る奴が非常に苦手なので、単に酒の強さ(※マンハッタンは度数32)でダメージ喰らってるだけかもしれませんが……。

 

取り敢えず、どんどんいきましょうか。

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▲Entry No.2:アレキサンダー

(本来の技法:シェイク。物凄く分離した)

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▲Entry No.3:マティーニ

(本来の技法:ステア)

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▲Entry No.4:ウォッカマティーニ

オン・ザ・ロック

(本来の技法:ステア。

オリーブはうっかり全部食べてしまった)

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▲Entry No.5:ダイキリ

(本来の技法:シェイク)

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▲Entry No.6:マルガリータ

(本来の技法:シェイク)

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▲……。

やっぱり勘違いじゃないな。

やたらとエッジが効いているというか、何と何と何を混ぜましたというのが舌で直接分かる感覚。

素材の味を感じると言えば聞こえは良いのですが、調和していないようにも思えてしまうのは何故なのか。

そして恙なく襲ってくる「ガッ」。

 

うーん……?

技法によって味が変わるのか?

 

●「not Build」はどうなる?

そうすると気になるのが、「本来ビルドで作る物を他の手法で作ったらどうなるか」です。

今回は混ぜる強さも混ぜ方そのものもビルドに全く似ていないシェイクで検証。

熟達ができないっつってビルドを選んだのに、結局シェイクもやんのかい!(セルフツッコミ)

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▲ボストンシェーカーを購入。

かなり練習した

振り方は取り敢えず「中で空気が混ざり且つ水流が乱れまくる」っていうやり方ならなんだって良いんじゃないですかねえ(説明放棄)

 

では参ります。

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▲Entry No.7:ミントジュレップ

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▲Entry No.8:ニコラシカ

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▲Entry No.9:ジンライム

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▲Entry No.10:スクリュードライバー

(これだけやたらと量が多かった)

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▲Entry No.11:カイピリーニャ

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▲Entry No.12:フレンチカクタス

(オレンジキュラソーで代替しているため

若干色と香りがついている)

一部異様にきったねえ見た目の奴がいますね。

ミントやライム、レモンを入れて潰し、液体と混ぜるというレシピの方々です。

それをシェイカーの中に突っ込んで、しかも潰してからブンブン振るんですからそりゃ水中に飛び散るわな。

「水垢」という言葉を想起してしまったのも仕方が無いでしょう。

 

肝心の味ですが、やはり丸くなっています。

『ガッ』の度合いも僅かに減っています。

しかしそれはミント・ライム・レモンといった『香り』が身上のものには悪影響でしかなく、味わいとしての酸味や僅かな苦味を感じる程度に落ちてしまいました……。

入れる意味が皆無になったか? と聞かれれば「そんなことはない」と否定しますが、じゃあ入れた方がいいかというと沈黙せざるを得ません。

香り付けとしてのアイテムが入っているカクテルは、サーブ直前に数滴追加するなどそもそもシェイクしないものが殆どであることを考えると、むべなるかなと得心がいきました。 

 

●味変したくて技法を変えたという歴史

シェイクで作った、細かに空気と触れたまろやかさを求める人。

ステアで作った、僅かに氷が融けて混ざった水によって取り持たれる味を鋭敏に感じられる人。

ビルドで作った、ベースの酒の刺すような風味が好きという人もいるのでしょう。

 

ジェームズ・ボンドもまろやかさを求めて、故に「Shaken,not stirred.」と頼んだのかもしれません。

 

この話を裏付ける事実をもう一つ挙げると、ジンライムをシェイクで作るとギムレットになるというもの

否、正しくは、ギムレットの味をやや武骨な感じにしたいと言うことで、ステアで作ったものがジンライムなのです。

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▲い~ぃ本にもはっきりと

ギムレットジンライム』の図式が

カクテルとは本来、質の悪い酒の不味さを隠すための苦肉の策。

ですが今やベースの酒単体でも美味しい時代。

融け合う風味を楽しむか、入り交じりつつも個々の輝きを失わない強さを望むか。

それが技法の違いに出ているのだなあ……とぼんやり思っている内に、吐き気がしてきました。

 

全てアルコール度数が二桁のカクテル。

どう考えても飲み過ぎです、本当にありがとうございました。

 

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【結論】

飲みたい味に合わせて、技法を選べばいい。

 

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【おまけ:総括短歌】

 美味い酒 飲みたいという欲望が生んだ数々の技法とレシピ

 

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【Staff】

企画・構成   清水舞鈴

撮影      清水舞鈴

編集      清水舞鈴

制作      清水舞鈴

監督      清水舞鈴

 

【Special Thanks】

上田和男氏(『カクテル手帳』監修・バーテンダー)

今福貴子氏(『同書』取材・文)

高田浩行氏(『同書』撮影)

 

バー・ツール ナランハ

株式会社ナランハ(↑の運営会社)

 

ジェームズ・ボンドシリーズ

イアン・フレミング

 

スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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▲腱鞘炎になるの二回目だよ……はぁ……

The END.

『落穂拾い』が怖いからどうにかする

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▲テメェなんか怖かねぇ!!

野郎オブクラッシャアアアアアア!!(ベネット)

(西洋絵画美術館より引用)

皆様も当然ご存じかと思います、ミレーの傑作・『落穂拾い』。

 

突然ですが伺います。

 

この絵、怖くありませんか?

 


 

●ある晩、動いた

私ははっきり見ました。

この絵に描かれたおばさん達が「あーイタタ」と言うように腰を反らしたのを。

 

そしていきなり右端のおばさんが、ギャンッという字幕が付きそうな程の勢いで振り向いたのも。

 

げに懐かしき二十年前、春先のバリ島にて真夜中に。

 

振り向いたおばさんの顔は、実は見ていません。

目を合わせたら終わると思ったので、布団を光速で被ってやり過ごしました。

しかしそれ以来、この絵が薄気味悪くて仕方がない。

 

いつかこいつらが不意打ちで振り向いてきて、心臓発作を起こさせて殺しにくる気がする。

 

だから今回はいつ振り向かれてもいいように、怖くないアレンジを施して恐怖を克服しておこうというものです。

 

●怖くないアレンジ五連打!!(丸藤亮)

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▲Entry No.1:ポップな色合いに

元絵は全体的に同じくらいの明度・彩度の色で描かれていて、地味かつ陰惨な感じがします。

そこで無駄にギンギラギンなカラーリングに変えてみました。

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▲バージョン違いを並べて

アンディ・ウォーホルを気取ってみる

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▲何かお洒落だったのでTシャツにした

良いですね!

明るくて、ポップアートとして流行りそうな雰囲気になりました。

黒地のTシャツにパキッとした色が映えること映えること。

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▲モノクロ版もなかなかシャレてる

なおセピアカラー版は普通に怖かったので画面を即閉じしました。

元の色味がセピアライクだからかな……。

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▲Entry No.2:『いらすとや』にご登場頂く

名画の全要素を『いらすとや』に差し替えるという暴挙。

元の絵の怖さや不可思議な明るさ・侘しさは彼方に吹き飛び、ボランティアに勤しむほんわか家族絵と化しました。

「もう落穂拾いじゃねーじゃん、ゴミ拾いじゃん」というツッコミは野暮です。

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▲こんなクソコラでもレイヤ12枚使っている

製作最中は更にパーツが分化していたので、レイヤは最大30枚でした。

あと地味に各種大きさを弄ってバランス調整しています。

こんな雑コラの癖に。

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▲Entry No.3:もっと簡単にピクトグラム

更に単純化してみました。

緑が被って大変に見辛いので輪郭は追加しています。

もはや元が何なのかわけわかめですが、これなら可愛さすら感じて全然怖くありません。

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▲なお『ピクト緑』の数値はこちら

赤28緑140青66

あ、本記事で一番役に立つ(かもしれない)の、この数値だけですよ。

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 ▲Entry No.4:ガーリー要素を追加

これ一番時間掛かりました。無駄に。

その癖、いまいち萌えない娘を僅かに髣髴とさせる低クオリティ。

フリル、リボン、花柄、猫耳と尻尾という、一言で言えば「これはひどい」。

明らかに農業に向いていない邪魔臭い装飾。

 

この絵が仮に振り向いてきたとしても、多分「はわぁ~……疲れたにょ☆」みたいな感じでしょう。

怖いというよりめっちゃ腹が立つ

そのキャンバスブチ破ったろか、あぁん?

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▲Entry No.5:ドット絵にする

うーむ……ホラーゲームの背景に出てきそうな感じになってしまいました。

しかしこの粗いドット絵が振り向いたとしても、顔の表現が出来ずにのっぺらぼうになることは目に見えているし、故にこちらも覚悟が出来ているというもの。

そういう意味ではドット絵もなかなか、怖さを減らすのに向いていますね。

 

ちなみにこの画像、実際にドットを一から打ったわけではありません。

 

①元絵を256色ビットマップで保存

②そのビットマップをサイズ1/3にして保存

③1/3になった画像を元絵のサイズと同じになるよう単純拡大して保存

 

……というステップを踏んで作った擬似的なドット絵です。

 

いろんなゲームやグラフィックに使えますよ。

皆様も是非。

 

さあ、というわけで怖くないアレンジが五種類出揃いました。

この中で個人的に一番怖くないと感じたのは……デレレレレレレ(ドラムロール)

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▲デン!!

Entry No.3:ピクトグラム

落ち穂拾いであることを示しつつも、その圧倒的な恐怖の無さは特筆に値します。

その根底からの不安要素吹き飛ばしっぷりは、他の作品との格の違いすら感じさせる程。

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▲空港に表示されていても違和感が無い

(元画像:写真AC)

空港から出てすぐのどかな景色が広がるということを教えてくれる、心癒やされに来た旅人への親切な案内表示にも使えます。

とはいえ咄嗟に「この先、農場」と読まれてしまう可能性も無きにしも非ず。

……いや、そもそも何が描かれているか遠目には分からないな(本末転倒)。

 

恐怖払拭度合いだけで言えば『Entry No.2:いらすとや』も肩を並べてはいるのですが、言うてあれはボランティア募集のチラシに描かれた挿絵です。

あれを見せて「落ち穂拾いが元ネタ」と回答できる人はまずいないでしょう。

 

極限までにシンプルで、究極に怖くない、空前絶後の模式図。

それこそがこのピクトグラムなのです。

 

五作品も怖くない『落穂拾い』を作れたので、とってもすっきりしました。

本物を見てもこの作品群を思い出してフフンと笑える自信があります。

どんとこいや。

 

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【結論】

でもあの時動いたのは何でなん?(真実は闇の中)

 

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【おまけ:総括短歌】

貧民のために落ちてる麦の粒 地主の功徳 聖書の教え

 

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【Staff】

企画・構成   清水舞鈴

撮影      清水舞鈴

編集      清水舞鈴

制作      清水舞鈴

監督      清水舞鈴

 

【Special Thanks】

ジャン=フランソワ・ミレー氏(『落穂拾い』作者)

 

西洋絵画美術館

ギャラリーアオキ(↑の運営母体)

 

アンディ・ウォーホル

TMIX(オリジナルTシャツ作成)

オリジナルラボ株式会社

いらすとや

HUMAN PICTOGRAM 2.0

神戸新聞社(いまいち萌えない娘を爆誕させた気鋭の新聞社)

phon-ta氏(空港表示の写真撮影者)

 

スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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▲これが問題のセピア調。

元絵の不安感そのままに色が減ったので怖い

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▲反転させてみた。余計なことをした。めちゃ恐

The END.

『niko and...』の『...』を考える

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▲そこを秘する意味

日本企業・アダストリアが展開するファッションブランド『niko and...』。

あの『...』が物言いたげで、気になる。

 

気になるので良い感じの語呂で整えてみました。

 


 

●ブランド名の意味

そもそも『niko and...』の『niko』って誰よ? と調べてみると、

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▲人じゃなかった

なるほど、頭文字を取ったんですね。

つまり『niko and...』とは訳すと、「私のことは私が一番知ってるし、それに……」って感じでしょうか。

更にオンラインショップのブランド説明には、こんなことが書かれています。

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▲不足の提示

「何か足りない」と。

ミニマリストだってちょっとはモノ持ってますし、確かに「生まれたまま」から少し何か欲しいところ。

そうすると『…』は足りないもの・何か欲しいものが入るのでしょうか。

 

●『and』が入る語呂のイイ皆様

もう少し考えてみましょう。

『and』を使った言葉で、何か「補い合う」とか「欲しいもの」というイメージのものはないでしょうか。

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▲オギー&コックローチ(NETFLIXより)

フランス版『トムとジェリー』。

かつてはカートゥーンネットワークでも放送されていました。

いねむり大好き猫のオギーと、それぞれに知恵のある三匹のゴキブリの皆様によるドタバタコメディ。

退治しようと躍起になりつつも、実際に殺そうとはしない程よい距離感が和みます。

(三匹を空き缶に閉じ込めたものの、実際にそれがゴミ収集車に持って行かれそうになると取り戻しに行くというエピソードがあった)

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タカアンドトシ(吉本興業公式より)

M-1優勝者でないにも関わらず、多数のレギュラー番組を持ち、しかも漫才やコントのライブもしっかり行っているのはこのお二方くらいではないでしょうか?

おでぶぅかつボケのタカ氏に緩く叩いてツッコミを入れる細身のトシ氏。

売れてくるとピン活動が増えることがままあるお笑いコンビというものにおいて、必ず二人で出るようにしているという姿勢も、視聴者に安心感を抱かせています。

ちなみに近所の子供にタカアンドトシって知ってる?」と聞いたら「ライオンとサルの人」って返ってきました。謝れ。

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▲Johnson & Johnson(公式HPより)

『ジョンソン®ベビーローション』が家にあるという人も多いのでは?

私はそれで知っていたのですが、もっと身近なところだと『バンドエイド』

そう、絆創膏を指す普通名詞と化したあの手当て用品を製造・販売する会社です。

ジョンソン(長男)・ジョンソン(次男)・ジョンソン(三男)が興した会社故にこの名前なのですね。

 

いろんな業界の『and』を引っ張ってみました。

『ビリー&マンディ』とか『テツandトモ』とか『エー・アンド・デイ』とかまだまだ沢山ありますが、これらに共通する語呂の良さは、

 

①『and』の前と後の単語が同じ文字数

②『and』の前より後の方が文字数が多い

 

のどちらかに分けられるものです。

 

発音してみると何となくお分かり頂けると思いますが、文字数の多い単語を先に持ってくると、何とも発音しづらいんですよね。

英文で、『To play the guitar is easy for me.』ではなく『It is easy for me to play the guitar.』というように、やたら長くなる要素は後ろに持っていくよう習いませんでしたか?

日本語も、大量の修飾語をつけた主語は嫌われますよね。

どうも人間は、頭でっかちな文章を苦手とするようです。

 

●いよいよ『…』を考える

・『私のことは私が一番知ってるし、それに……』に続く形

・『…』は足りないものや欲しいものが入る

・『niko(ニコ)』と同じor多い文字数

 

以上を踏まえたり踏まえなかったりして作ってみました。

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▲ニコアンドモフ

nico and neco(ニコアンドネコ)』だと愛猫家限定になるので、もっと広く……ということでモフ。

犬飼いたい!

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▲ニコアンドエンゼル

『niko』が一瞬『nike(ニケ=勝利の女神)』に見えたので一つ。

ご加護が欲しいと切に願う今日この頃。

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▲ニコアンドビール

ニコはきっとチョコ系のつまみ。

「すいません、取り敢えずビールと……あと、ニコを二個」

「ビール一つとニコ二個入りま~す!」

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▲ニコアンドエール

笑顔と応援!

アイドルがやっているコンビニ商品の宣伝に思えたのは何故なのか。

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▲ニコアンドダイヤモンド

オネエさんのコンビかな?

何となくニコは温和な、ダイヤモンドは毒舌な感じがします。

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▲ニコアンドアンガー

正確が真反対の二卵性双子っぽい。

片方が日本語なのにもう片方が英語なのも、デコボココンビ感があって良い。

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▲ニコアンドス

京都にありそうだな~と一瞬思ったのですが、「どす」だけでそう感じたということに二秒で気付きました。

ちなみに『niko and se(ニコアンドセ)』だと、セだけ妙に浮く感じがして合いませんでした。

何でだろ?

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▲ニコアンドニコ

そこはかとなく漂う『NANA』感。

 

以上、取り敢えず八個作ってみました。

 

こうやって埋めてみようとすると分かるんですが、何でも突っ込めそうで実はあんまりしっくりくるものが無いんですよ。

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▲言うなれば、こう行けるかと思ったら

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▲割と全部では無かった

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▲合うものって実はかなり少ないのでは? という疑念

今の一文をわざわざ『niko and...』で再構成する意味があったのかというツッコミは聞こえなかったことにします。

 

要するにこの八個は『niko and...』に合致したエリートです。

皆様の心にも是非刻んで下さい。

 

そして新たな『niko and...』適合者が出現したら、是非コメントなどで教えて下さい。

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▲ちなみに画像検索で出てきた先駆者の方の写真

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▲あと『niko and...』自身が展開する

ライフスタイル提案系の店(公式より)

 

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【結論】

不足を考えるのは、意外と頭使う。

 

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【おまけ:総括短歌】

『niko and...』 広告記事でも何でも無い 不足が何かと考える遊戯

 

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【Staff】

企画・構成   清水舞鈴

撮影      清水舞鈴

編集      清水舞鈴

制作      清水舞鈴

監督      清水舞鈴

 

【Special Thanks】

株式会社アダストリア

 

『オギー&コックローチ』

Gaumont Film Company

タカアンドトシのお二方

吉本興業株式会社

吉本興業ホールディングス

Johnson & Johnson

 

NANA

矢沢あい氏(↑の作者)

 

スジャータ

めいらくグループ

 

スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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こちらのドット手前も気になる

The END.

【無知者】国勢調査で、これだけはやるな!

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▲やめろおおおお!(アニメ版朝倉アキオ風)

耳馴染みはあるが、実際にどうやって進めるかちょい謎――それが国勢調査

急に携わることになった方向けに、ちょっとしたお話を一つ。

 

なお私は国勢調査の指導員でしたが、「何回も国勢調査に協力していて慣れている」という調査員程、提出物が酷いことを記しておきます。

 


 

●まず流れ

国の勢いと書いて国勢。

即ち「国の力の元である住民がどれだけいて、国の力にどう関わっているか」を調べるのが国勢調査です。

 

とはいえ、実態はアンケート調査。

主催が国で対象が全住民という大規模どころか巨規模である点以外は、マークシートを配って、書いてもらって、集計するだけの馴染み深いもの。

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▲実際の紙

 

故にまともにやらない輩も多数います。

十歳の子供を世帯主と書いたり、ろくに塗らずにレ点で済ませたり。

極めつけは消えるペンでの記入

 

あんたら日本語読めてる?

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▲ここに書いてあんだけど?

(あと、世帯主になれるのは『世帯の代表者』。常識)

 

そんな読解能力ゼロ&非常識のアンケートを国に出せる程度に整え、地図と一緒にまとめるのが指導員の仕事。

 

え? 地図

 

そうなんです。

どういう場所の誰が出したものか分かるように、地図も作成し添付するのです。

とはいっても、家を四角で書き込み、それぞれにアンケートの番号を振っていくというだけのもの。

集合住宅なら、それぞれの部屋まで番号を振ります。

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▲こんな感じに(国勢調査資料記入例より)

 

地域柄って、ありますよね。

都心部・ビジネス街なら当然人は住んでおらず、先祖伝来の土地がある場所なら家持ちの大家族が居住していることが多い。

あいりん地区や山谷などのスラム街なら行方くらましてたり勝手に棲み着いていたりまともに回答は得られないだろうとか。

 

そういう事情まで含めて総合的・包括的にアンケートを見るために、地図もまとめます。

 

とはいえ、家なんざ無数にある。これを役人だけで回るのは無理。

只でさえ他の地域から通勤している人もいるのに、土地勘も無い場所なんかどうやって集配しろと。

況してやいるんだかいないんだか分かんねえスラム街なんかよお。

 

こういう時非常にありがたい存在がジモティー。

上述のスラム含めていろいろと、事務しかしてない役人より数億倍もご近所事情に詳しいので、国政調査員募集という形で集配をお願いしているのです。

この時地図も一緒に渡しており、記入も依頼しています。

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▲つまりこういう流れ

①のジモティーが「調査員」、②と③の役人が「指導員」と呼ばれます。

私は②の位置にいました。

 

んで、この調査員が出してくる地図がたまに酷いから、修正が面倒臭いのなんの。

皆様は間違ってもそんなもの作らないでね、というのが今回の話。

 

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●親切心が裏目に出る

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▲記入前

まずは上の図を見て下さい。

想定は都心部、16階建の新築タワーマンション

この画像では省きましたが、周辺は公園など見目麗しい景色に囲まれており、尚且つ駅近です。

※図では賃貸だの分譲だのありますが、これは書かなくていいです(住人が回答してくれるので)

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▲正しく記入されたもの

調査員がこのタワマンに訪問し一戸一戸ピンポンしてアンケート集配した結果です。

新築故にまだまだ空きは目立ちますが、オーナー含めて63世帯!

それだけでも凄まじいですが、4・7・13・33・52は何と既に引っ越していなくなっていました。

 

数字に×を被せるのは、正式には「アンケートを配りに行った時は住んでいたが、国勢調査対象日の10月1日にはいなくなっていた」という意味です。

早めにアンケートを渡しに行くため、こういうこともままあるのです。

 

さあ、ここから物凄く酷い奴見せますよ!!(ヤケクソ)

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▲Entry No.1:枠外

中に書けよ。

地図上にはこんなタワマンをデカデカと書けるスペースが無いから、端の余白にちんまりとメモ程度に書かざるを得ないんですよ。

そんなちんまいタワマン図のマスの中に書き込むとゴミゴミして見辛い・書きにくいということで枠外なんでしょうけど。

 

なんでしょうけども!!(大声)

 

駐車場と、管理人室を表す「管」だけはしっかりと書いてあるのに、何で数字だけ外にやるのよ!!

38・39の辺りなんか詰まりすぎて一瞬「83」に見えたわい!!

余計な空目が起きるからやめてくれ!

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▲Entry No.2:消さない

消しゴムを知らないらしい。

このパターンを喰らった時は、幸にも住人が完璧に回答してくれていたので、その記入事項と照らし合わせて修正できました。

ありがとうございます、回答して下さった住人の皆様。

調査員さん、一緒に消しゴムを買いに行こう。

あと駐車場くらい書けるように勉強してね、大人として恥だよ。

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▲Entry No.3:書かない

挫折したようだ。

そうだよね、タワマンの戸数半端じゃないもんね……。

でもそれも含めて調査員の仕事だからな?

これも住人がPERFECT HUMANだったので、事なきを得ました。

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▲Entry No.4:最悪手

意味が変わるので丸つけないで!

それだけ覚えたらブラウザバックしていいです!!

 

これに初めてぶち当たった時、私も丸付き数字の意味を知らずにそのまま提出し、下記のようになりました。

「調査員の中には気遣いで丸つけてくれる人がいるんだけどさ……これ、ドヤの住人に使う記号なの。タワマンにドヤ入ってないでしょ」

「えっ、じゃあこの丸ついてる数字全部……」

「書き直し」

「F*********CK!!!!(自主規制)

 

図の中に書いた通りです!

タワマンに住んでいる金持ちが明日の行方も知れぬ人々になってしまうので絶対やめてください!!

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▲Entry No.5:欲張り全部盛りセット

二度と調査員をやるな。

 

●何でこんなに酷いのか?

ここで冒頭に書きました「『何回も国勢調査に協力していて慣れている』という方程酷い」というコメントが効いてきます。

 

先の項にも書いた通り、「職員が見辛くないように」とのお気遣いからいろいろな書き方をしてくる調査員がいます。

丸付き数字なんかはその筆頭、普通のメモ書きや建物名と区別がつくようにってことで書いてくれる人がいるんですよ。

 

調査員任命後に貰える資料に、一言も「数字を丸で囲め」とは書いていないのに。

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▲ほらコレ! 記入例!!(語彙消失)

資料の記入例には、丸付きの数字は載っていない。

だから初心者であればあるほど、勝手に丸付き数字なんか書かないんです。

だって下手なことしたら突き返されるかもしれないから……と予想する。

 

しかし複数回やって慣れてくると、突き返されたことが無い経験が強みになってしまう。

「合ってるんだ。じゃあ見易くなるように工夫しようかな」という、マジで余計な心の余裕まで出てきます。

 

で、丸つけちゃう。

そして突き返されない。

「丸つけてもいいんだ!」となる。

裏で指導員が「記載例に無いのに何で書くのよ」とブーたれながら何日も居残って書き直ししていることを知らないままに。

きっと次回以降も、この調査員は丸付き数字を記入し、影で指導員に「またやってる」と言われるのでしょう。

 

ちなみにそうそう突き返さない理由は、

 

・面倒がられて応募が減るのを防ぐため

・家まで赴いてやり直しを命じるのが面倒臭い

・ていうか役所はそこも包み込んでやれよ

 

……などなど、いろいろあるようです。

勿論、包み込むどころか調査そのものに影響が出るレベルの低クオリティなものを提出すると、突き返される可能性があるので要注意。

 

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【結論】

記入例通りに書いてくれ。

お気遣いは不要です。

 

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【おまけ:総括短歌】

指示に無いことを勝手にやらないで 特に数字は意味が変わるぞ

 

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【Staff】

企画・構成   清水舞鈴

撮影      清水舞鈴

編集      清水舞鈴

制作      清水舞鈴

監督      清水舞鈴

 

【Special Thanks】

総務省統計局

 

湾岸MIDNIGHT

楠みちはる氏(『湾岸MIDNIGHT』作者)

小栗旬氏(アニメ版湾岸MIDNIGHT・朝倉アキオ役)

 

国勢調査に携わる全ての方々

スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「丸付き数字を使うのはドヤなんですよね」

「そうだよ」

「そこに集配に行く調査員さん、危なくないんですか?」

「何で?」

「調査員さんって一般公募ですよね? 好き好んでスラムに訪問する人いるんですか?」

「それはほら、担当が行くから

「あぁ~……(察し)」

 

この会話だけ見て事情が分かった人、いますか?

そんな貴方は多分、生活保護の事務に携わっているのでしょう。

自治体にもよると思いますが、国勢調査の調査員になるのはジモティーだけではありません。

 

赤の他人との接触を極限まで嫌がり、場合によっては暴力で追い返すことも辞さない人が多数居住するのがスラム。

 

ジモティーは即ち、一般ピープル

そこに派遣して、

 

・物盗られました

・尊厳を奪われました

・骨を折られました

殺されました

 

……なんてことが起きたら本当にただ事では無いので(一般公募をやめ、国が賠償金を調査員に払うだけでは済まない)多少なりとも扱いを分かっている大人(=生活保護担当ケースワーカー)が向かうのです。

丸付き数字を使うと分かっているのは、この大人だけでいい。

だから国勢調査資料には載っていないんですって。

 

国勢調査に携わる全ての皆様に、特にケースワーカージモティーの皆様に、もう一度感謝を申し上げます。

The END.