清水の舞台から縄ばしごで降りる

次回は4月末に更新です。ナンパってまだ生き残っているんですね。

味変ならぬ香変キャンドル

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▲画面越しで伝えられないこの香り!

カップヌードルの記事書いた時に買ったパラフィンワックスが、食べさせると数人死なせても余りある程に残っています。

これでキャンドルでも量産するか……

 

どうせ作るなら、検索しても出てこないような奴作ろっと。

例えばそう……燃やしている最中に香りが変わるとか。

 


 

●検索結果:多くて二種の香り

オリジナルキャンドルとか蝋燭とかをざっと調べてみても、出てくるのは大凡シンプルなもの。

デカさや形、色を変えていたり、貝殻や花びらを入れてファンシーにしたり。

その中でアロマキャンドルを対象にしているものはというと、香り毎に一個ずつ、多くても二種程度を重ねて作っているものがヒットする。

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製品だと『2 in 1(前後半で変わる)』がヒット

但し既に取り扱い無し

なんでやねん。

背の高い型にいろんな香り付けをしたワックスを順に重ねりゃ良いんじゃないの?

そうしない理由はあるんだろうか?

 

高校時代に行ったブリティッシュヒルズでオリジナルキャンドルの作り方を習ったのを思い出し、ちまちま作ってみることにします。

(※ちなみに高校生の集団カリキュラムとしてオリジナルキャンドル製作があっただけで、一般人向けには存在しないので念のため付記)

 

●味変ならぬ香変させる

キャンドル自体の作り方は至極簡単です。

芯の準備ロウの流し込みの二段階に大別されます。

 

【芯の準備】

①ロウを湯煎で溶かす

②芯になるタコ糸を浸ける

③引き上げて真っ直ぐにし乾かす

※長さが足りるのなら、仏壇の蝋燭を粉砕して芯だけ取り出すのでもいい

 

【ロウの流し込み】

①芯を型の中心に垂れ下げる

②湯煎で溶かしたロウを流し込む

③放置して固まったら完成

 

以上。

早く溶かそうとロウを直火にかけるとか湯煎の時にお湯がロウに入り込んでも気にしないとか手にお湯やらデロデロのロウやらをぶっかけてしまったとか、タブーが幾つかあるという点においてははっきり言って至難で、やるとどうなるかは先人のキャンドル制作者の皆様がネットの海に投下してくれているので是非一読してください。

 

この「ロウを湯煎で溶かす」タイミングで、クレヨンの削り節やアロマオイルを入れると、色が付いたりナイススメルのロウに変わったりするんですね。

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▲だから七色セブンスメルにすることも可能だ

では早速作っていきましょう~。

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▲クレヨンとロウの混合物を湯煎して

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▲すっかり溶けたらオイルを投入

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▲芯をセットしておいた型に流し入れる

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▲これを七つ分繰り返し……

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……あ(気づき)

~~~ッこの馬鹿ッ!!

離型剤塗るの忘れちゃいました~~~ッッ!!

(グラップラー刃牙もしくはコレ風味)

 

【離型剤】
離型剤(りけいざい)は、パンやコンクリート、鋳物など材料を型にはめて製品を作る過程において、型から製品をスムーズに取り出すために使用される薬剤。

※安心と信頼のウィキペディアより抜粋

 

紙コップなら、ホイルカップなら、外をベリベリ引き剥がせば良いだけの話。

ブリティッシュヒルズで作ったのもそれでした。

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▲でもこれプラ!(ロウ投入前)

どうする……いっそかち割ってしまうか?

瞬間接着剤略して瞬接でくっつけ直せば……いや、バリが出る……ッ!

うぅううう~……(混迷)

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▲きゃおらッ!!

今湧かしたばかりのお湯に型ごとブチ込んで十秒!

ご覧のようにすぽっと取れました。気持ち良い~!

その間の写真はありません!(電池切れになってしまったため)

 

と、喜んだのも束の間でした。

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▲全層同じ香りがするんですけど

(ようやくマスク処理を学んだ)

おかしいですね。

ちゃんと異なるフレーバーを混ぜ込んだはずですし、それが視覚的に分かるようにアメリカのお菓子もしくはトイザらス本店の如きギトギトの色合いにしたのですが……

 

あれー? 早くも失敗の予感が……

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▲ま、何はともあれ燃やしてみましょ

(風呂場での撮影につき若干の汚らしさ失礼)

 

その時、私は思い出した。商品化されない理由を

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(動画からスクショで抜いたので、スクショメニューの映り込みがありますがご了承下さい)

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(そして引く程暗いのでライト点けました)

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うむ。

こ れ は 酷 い

 

細い芯故に火力が低く、ワックスの融点が高いために全然溶けてくれず芯周りで固まってしまい、多く練り込んでしまったクレヨンが更に燃焼を妨げ、そしてそんな弱小な焔ではアロマオイルの香りなんぞ立つわけも無し

 

大 失 敗

 

ほんの僅かしか立たないその香りも、案の定全く区別が付きません。

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▲デロデロ混ざり合ってたらそりゃそうだよな!

一段目が溶けて香り、二段目に差し掛かってもまだ香り、ようやく一段目が終わってさあ二段目の純粋な香りがと思いきや三段目に差し掛かり……ブツクサ……

……そういうことを繰り返している内に外に漏れ出でるわ、別の段の外側にこびりついた一段目が一緒に香るわでもうグッチャグチャ

巷の香変キャンドルが何故二層なのかが、言葉ではなく心で理解できた瞬間です。

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▲額縁に入れるとシュールな油彩画のよう

題:『抑圧からの解放、もしくは溢れ出るエゴイズム』

 

製品化されないのには理由があるんだね☆ という話でした。

 

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【結論】

キャンドルを燃やすと絵画になる(そっちかよ)


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【おまけ:総括短歌】

何故売られないのかと言えば 試作にて「駄目だ」と知って諦めたから

 

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【Staff】

企画・構成   清水舞鈴

撮影      清水舞鈴

編集      清水舞鈴

制作      清水舞鈴

監督      清水舞鈴

 

【Special Thanks】

ブリティッシュヒルズ

神田外語グループ(↑の運営母体)

学校法人佐野学園(↑のグループの創設団体)

 

イーズアロマショップ(アロマオイル購入先)

株式会社ease(↑の運営母体)

キャンドル専門店パトラとルミナ

キナリ(キャンドルモールド購入先)

株式会社kemuri(↑の運営母体)

 

『刃牙』シリーズ

板垣恵介氏(↑の著者)

『ブラックジャック・ハンマー先生』シリーズ

ケースワベ氏(↑の制作者)

『進撃の巨人』

諫山創氏(↑の著者)

『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ

荒木飛呂彦氏(↑の著者)

 

スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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▲テスト製作したキャンドルの処分時が

キラウェア山の噴火後みたい

The END.