▲へんなものが売られてる
東京の郊外在住であるワタクシにとって、東北のグルメとか沖縄の珍味とか、そういう『地元で食べられている食べ物』の全てが輝かしく目に映ります。
これが噂に聞くホヤなのか、こんな色なんだ、へえー。
けどこういうのは鮮度がなー……
仮に売ってても圧倒的に味が劣るんだろうなー……
買ってもしょーがないよなー……
あれ、何でマイバッグの中にホヤがおるん?
●買っちゃった
きっちり買ってました。なんてこった。
ホヤなんぞどうやって食べたら良いか想像も付かないし、そもそもこれはそのまま食べるのかい?
▲異常に特化した本を買った(『ほやの本』)
……なるほど、刺し身だけでなく加熱調理もできると……。
チーズと組み合わせたりパスタの具にしても良いのか。
知らない素材だけど、結構色々できそうだな……。
ではやってみましょうか。
●とはいいつつ実は……
今回のきっかけとなったのは、冒頭の通りホヤを見つけたからですが、この記事を書くまでの間に生で食しています。
その時の様子がコレ。
▲中身は見えてるけど二重に包まれてて、
簡単に辿り着けない感
▲えぇ……何処食べんのコレ……
▲内臓っぽいところと分けてみる
で、軽く一口大に切り、まずは水で洗ってそのまんま食べてみました。
ガソリンだ。
完全に私は今ガソリンを食んだ。
ガソリンのゼリーだろこれ。
両親にもプレゼンツしたところ、
「傷んでるじゃん。捨てなさい」
「二週間も放置するからこうなるんだろ」
そうなのです。
買ったはいいもののどうしたら良いか分からないまま、放置に放置を重ね二週間も経ってしまったものを食べたのです。
「生モンだから早よ食え」というメッセージが、ホヤ自身に書かれていたのに。
▲賞味期限じゃないわ、消費期限だった
(実際に食したのは7月22日)
ガソリンになって当然ですよね……。
しかし。
磯味は好きです。
もぎ取った亀ノ手なんか磯くっせぇのが身上だし、貝も「臭くて嫌」と嫌う人がいる程『磯い(磯の形容詞変化)』ですよね。
ホヤは最初の一口で好き嫌いが決まるそうなので、今回のケースだと嫌いになって然るべきです。
しかしガソリンの中にうっすら見えた磯味が気になりますし、二週間も放置してる時点で明らかに私のせいです。
これでホヤが嫌いなどとほざこうものならホヤが夢枕に立ちます。
刺身の鮪サクをスーパーで買ってから冷蔵庫に入れっぱにしないのと同じですよね、理屈は。
というわけで今度は買って爆速でチャリを漕いで戻ってきて、即座にパッケージを引き破りました。
▲山葵醤油とホヤ(初回に比べ圧倒的に細切れ)をセット
……美味しい。
何の抵抗もなく噛める。
クセが無いとは言いません。寧ろ普段食べている魚介類に比べたらありありです。
ですがこれを酒でぐいっと流し込むのがイイのであれば……。
▲やるしかねぇな!
最強水れもん決定戦で使用した全てのレモンと焼酎甲類(度数25%)を瓶にブチ込んだ、お手製かつ和製のリモンチェッロをシロップで割ってGOだ。
▲……素晴らしい(超生活感溢れる背景と共にお送りします)
素晴らしかった。大事な感想なので二回書きました。
▲ポン酢もセットだ
いきなり書籍買ってないでググれよ、私。
何切れか普通の刺身感覚で食べちゃったじゃん。
まあ、どっちも美味しいからいいけど。
で、前置きがめっちゃ長くなりましたが、『ここまで美味しいならレシピを元にいろいろ作ってみたいね』っていうのが今回の話です。
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●簡単→面倒の順になってるよ
①酢ホヤ
▲米酢で和えて終了
なるほど!
クセを消しつつ、サッと引いていく酸味。
後にはホヤの味だけがしっかりと残ります。
恐らくホヤそのものを一番楽しめる食べ方。
ホヤ水を混ぜることも出来るんじゃないかな。
②漬けホヤ
▲醤油・ゴマ油・酒でビッシャビシャにして二日冷蔵庫にin
似たようなレシピが絶対ネットにある(確信)、という完成度。
(※ちなみに執筆した7月末現在であった)
細かく刻んでしまったせいかなかなか濃い味になってますが、ご飯と一緒ならOKです。
これだけをツマミに飲んでも十二分に戦える(何とだよ)。
③ほやたるたる
書籍から……と言いたいが、残りホヤが少ないので、かなりのオリジンに派生。
本来はホヤが丸で二個・玉ねぎ1/4個・じゃがいも中サイズ1個だそうですが、量が悲しすぎたので更にゆで卵・ピクルス・辛子を加えてます。
詳しくは冒頭の書籍を買って頂くとして、
▲いざ実食
タルタルソースの具死ぬ程増やしたバージョンが元々好きですが、feat.ホヤバージョンも良き。
今回はホヤ自体が少ないのと他が多いこと、細切れにしてから茹でたため火が通り過ぎたなどの理由から、「ホヤいる?」レベルになってます。
しかし茹で上がったホヤをつまみ食いしたところ、嫌なクセが殆どしませんでした。
ホヤ初心者には加熱ホヤ→生ホヤの順で食べさせる方が、より広まりそうです。
▲ところでこの残った内臓どうしよう
癖が強いけど、これを付けたまま食べる人もいるらしい……。
食べられなくはないんですね。
どれどれ。
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【結論】
ホヤいいね。(※内臓は無理)
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【おまけ:総括短歌】
一口め 好み分かれめ そのさだめ 早め早めに 食べろと諫め
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【Staff】
企画・構成 清水舞鈴
イラスト・撮影 清水舞鈴
編集 清水舞鈴
制作 清水舞鈴
監督 清水舞鈴
【Special Thanks】
さくら市場館
株式会社さくらコマース
横須賀真奈美氏(『ほやの本』著者)
手前板前氏
酔いどれんぬ氏(づけホヤレシピ執筆者)
スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方
副題は、『エラいコンパクトにまとめてみる』です。
今までで一番、テーマを発表してから終わるまでが短いのですが、普段と同じくらいの読み応え・テンポになるように書いてみました。
ど、どうですかねー?
なお最後に「うば」とやってしまった内臓ですが、ガスガス刻んでペペロンチーノに絡めました。
加熱することでそこそこ癖が吹っ飛びましたが、ワタクシのようなホヤ初心者にはレベルが高すぎましたね……。
加熱ホヤ(黄色い身のみ)→生ホヤ(黄色い身のみ)→加熱内臓(何かと和えて)→生内臓(塩辛とかで加工して)→生内臓(単騎)っていうレベル上げが必要です。
▲食べてる間、終始こんな顔してた
The END.