▲あのでかい粒が好きだ!!
七味唐辛子において一際存在感(物理)を放つ、でかい粒。
アレが大好きなのですが、量が少なすぎやしませんか、アレ。
●麻の実のことです
▲ロングで見るとこんな感じ
S&Bの七味唐からしをぶちまけたんですが、その少なさにびっくり。
内容量15gの原材料名の表記を見ると、
▲赤唐辛子・黒胡麻・陳皮・山椒
麻の実・芥子の実・青海苔
ドベ3。
こんだけでかくて割合を占めてそうな麻の実が山椒より少ないって。
▲麻の実と麻の実以外で分けた
これっぽっちしか無いのか……酷いなこの量は。
小さい頃は七味唐辛子を使う際、年子の兄と共に「でかい粒が出たか否か」「幾つ出たか」をいちいち言い合ってたモンです。
兄が振ってでかい粒を召喚できた時は、私も出したいと思って必要以上に振ってしまい、全然食べられないような有様にしてしまったのが辛い(「からい」と読んで下さい)思い出。
今でこそ大人なので言葉には出しませんが、出ると「ウホッ」と仄かに喜びます。
そして箸でわざわざつまんで口に運び、奥歯でカリッと。
特に味はしないんですよね、アレ。
しかしこう、歯応えが気持ちいいというか、殻を噛み砕いた瞬間の香ばしさがイイですよね。
決して辛さや香りの邪魔をする存在ではないので、もっと多く入れて良いと思うの。
▲だからメーカーで量を比較しようとしたんだけど
▲……
▲ハウス食品の七味、何か変だぞ
▲は?
麻 の 実 が 無 い
何だそれは。
「甘さ控えめの砂糖」とか「温かいアイスクリーム」って言葉くらい矛盾していて存在意義を疑う代物ではないのか(極論)。
▲七味御三家には入っとるのに!
(これはやげん堀さんで配布されているパンフ)
何なんだ。
こんなモンが売られてるってことは、世間一般的には麻の実はどうでもいい存在なのか。
▲御三家には入っとるから!(二回目)
【余談】
麻の実から麻薬の原料を取り出したり、極稀に芽吹いて育てることができたりする。
故に海外では子供の目に付くところに陳列することはなく、国によっては麻の実入り七味の販売自体をしない。
恐らくこの七味は海外向けと同じ内容だったと思われる。
【余談終了】
もっと食べたい。
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●夢を叶える方法①:調合
▲というわけでやって来たるはやげん堀さん
浅草に居を構え、好みの調合をしてくれる七味唐辛子の始祖です。
「麻の実をたっぷり入れて下さい!」と堂々と伝達し、出来上がりを待つこと数秒。
▲調合結果
▲かき玉うどんにかけた
とても美味しい。間違いなく美味しい。
流石始祖です、うっかり嗅ぐとくしゃみが出そうな程に刺激的な芳香と爽やかな辛みが癖になります。
しかしどう見たって私の思う「たっぷり」ではない。
いや、分かりますよ。売ってるのは麻の実ではなく薬味としての辛み。
歯応えと辛みのバランスを考えるときっとこれが良いんですよ。
……けどバリバリ食べられるかって言うとな……。
●夢を叶える方法②:単体で買う
そこでやげん堀の店員さんに、
「麻の実だけ買うことってできるんでしょうか」
とおずおず申し出ると、
「勿論です!」
とめっちゃ溌剌な笑顔で返され、素早く袋詰めされて手渡されました。
▲貼られた「麻の実」シールが頼もしい
▲ザーッ
▲う~ん、良い景色……なんだけど
▲すっくね
やげん堀さんでは、「人に任せておけるか! 俺が手前でやらぁ!」という七味変態のために調合小箱なる調合セットを売っているのですが、どうやらその詰め替え用に単品で売ってる様子。
▲後で通販サイト見たら普通にあった
だから少ないの。27g。
こんなん、ポツポツつまむしかできないやんけ……。
頬張ってバリバリやりたいのよ、ワシは。
こりゃもういっそ、思い切ったことをやるしかない。
●夢を叶える方法③:もはや唐辛子屋に拘らない
▲デデンデンデデン
▲デデンデンデデン
▲デデンデンデデン
▲デデンデンデデン
召喚。
GABANからの刺客。
▲パララーパーパーパー↓
▲パララーパーパーパー↑
麻 の 実 1 k g
▲デデンデンデデン
▲デデンデンデデン!!
どうですか、この景色……!
幾らでも、何度でも食べられますよ!!
さあわっしわっし食べるぞ!!!
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●麻の実大量消費レシピ
▲Entry No.1:シンプルにトースト
たっぷりのバターと蜂蜜を塗りたくったトーストに、麻の実をドドーン!
▲地面が見えないわ最早
しかしこれでも二掴みしか使っていません。
食べてみましょう。
もぐ。
……正確には「もぐ」ではありませんでした。
バキバキバキッ!!
凄まじい大きさの破砕音。
同時に歯という歯を揺さぶる振動。
そしてボロボロと横から落ちる、噛まれ損なった麻の実達。
クッソ食べにくい。
とはいえ味は最高です。
バターのコクと濃厚さ、蜂蜜のドストレートな甘味、そして麻の実の香ばしさと若干の甘い芳香。
胡麻を圧倒的に超える食べ応えも相まって、これはオススメできます。
が、聴覚過敏の方におかれましては、食べながらストレスになったり失神したりする可能性が高いので止めましょう。
▲Entry No.2:団子(下)と、Entry No.3:麻和え(上)
まず団子。一掴み使用。
▲湯気で薄ら曇っていても分かる異様さ
見た目が怖すぎ。
これがダルメシアンだったら歓迎しますが、食べ物がコレではトライポフォビア(集合体恐怖症)でなくても拒絶反応を起こします。
案の定、味というか食感が最悪。
もっちりした団子がいち早く消え去り、ずっと麻の実が残り続けるという有様。
噛めども噛めども殻が残ります。
明らかに団子と喧嘩してますね。
食べ終わる頃には顎が疲れ果てていました。
香り? 無いよ(半ギレ)。
麻和えはどうかしら。
▲ピーマンを和えた
お、こっちはイイですね。
半掴みの量を擦って醤油・砂糖と合わせたのですが、爽やかに香ばしさが立ち、若干の苦味も添えています。
▲擦るのに8分半も掛かったけどな
粒がでかいから擂り粉木から逃げまくるのよ。
GangBeastの動画流しながらやらなかったら、退屈で途中放棄してましたよ絶対。
でも擦ったことでいつまでも口に残ることもなく、美味しく食べきることができました。
めでたしめでたし。
……いや待て。
わしわし食べたかったんじゃないのか。
擦っている時点で趣旨に反してないか?
顎が疲れた上に擦るという逃げに発展しているので、何となくこの後の予想がつくんですが、七味唐辛子に麻の実が大量に入っていない理由ってもしや……。
▲Entry No.4:アイスに掛けて
前の二つで懲りているのがよく分かりますね。
数粒のみというカスみたいな量しか掛けていません。
そしてこれしか無いのに全く合わないと分かるという事実をお届けします。
草です。ただの草。
笑えるとかそういう意味じゃなくて、「リアルそのままの草」が襲ってきたような匂いが鼻の奥から突き上がってくるんですよ。
アイスの強い風味にアクセントを加えるだけのつもりで置いたのに、麻の実の香りは意外と主張が強い。
草みたいなフローズンヨーグルトを食べたかったら麻の実を乗せれば再現可能なんじゃないかとすら思いました(但し味は保証しない)。
一言で言うと「こ れ は ひ ど い」。
コーンやウエハースがアイスに合うのは、きっと香ばしさ度合いとしては弱いからなんだろうな。
そんなことを考えた、四月の某日でありました(記事製作したのが四月中旬)。
▲Entry No.5:私の求める七味スタイル
唐辛子と立場を逆転させました。
ここまで酷い思いをしておいてなおもここに帰着する辺り、Entry No.1の良さに固執する私の痛々しさも凄まじいものがあります。
こんなはずじゃないという悪足掻きの権化ですね、冷静に見ているとこいつも麻の実変態です。
なお容器から察した方もいると思いますが、麻の実を入れないという、私にとっての愚行を犯しているハウス食品の七味に突っ込んでおります。
では使ってみましょう。
▲今日もかき玉うどんよ
▲おりゃー
ええ、ここまでやってよく分かりましたとも。
麻の実は決してメインではないと。
その癖歯応えと草の香りだけはかなりある。
だから何か他の食べ物にちょい足しする程度にしないと、一瞬で崩壊する。
故にうどんには最高なのであります!
もちもちしたうどんの合間で微かに感じられる主張……
うどんを咀嚼するのと同時に弾ける殻、油分を感じられるじんわり濃厚な風味、殻にも中身にも漂う儚い芳香……
食べづらいということはなく、うどんと卵という柔らかい素材だけで構成されたかき玉うどんにおいて嫌味の無い刺激を添える麻の実。
つゆを飲む時にもまだまだ残っていましたが、まるでポタージュスープに浮かぶクルトンの如きナイスタッグでした。
つゆを纏った麻の実が美味いのなんのって。
殻を噛み割った瞬間につゆが流れ込み、柔らかい中身と解れ合ってジューシー!
▲ごちそうさまでした
無事に美味しい思い出で終わって良かった……。
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【結論】
用量と用法を守って正しく摂取しましょう。
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【おまけ:総括短歌】
八穀の一つ かつての主食 今はスーパーフードと呼ばれている
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【Staff】
企画・構成 清水舞鈴
撮影 清水舞鈴
編集 清水舞鈴
制作 清水舞鈴
監督 清水舞鈴
【Special Thanks】
スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方
勢い余って溢れてしまった麻の実は、現在進行形で食べ進めています。
数十粒まとめてじっくり噛み潰しても美味しいんですよ、ピーナッツの様なこってり感が味わえます。
▲酒のつまみにもイイ
但し食べ過ぎにだけは注意。
不溶性食物繊維が豊富なのでウンのかさが増え、半端ないお通じを体験することになります。
ちなみに私はそれで通勤中にトイレに行く羽目になり、あわや遅刻するところでした。
危なかった。
▲余談だが、たまたま検索で見つけた凄い奴
▲ここにも麻の実がいた。
何か嬉しかった(画像引用:同上)
The END.