清水の舞台から縄ばしごで降りる

次回は10月末日に更新です。秋深き 隣は猫の お散歩中

生卵を好きになりたい

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▲皆どうしてこんなもの好きなの?

 

この度久々に『アクセス解析』を覗いたら『読者1人』って書いてあって、鼻血出して卒倒するかと思いました。

嘘おおお!?

読者ついたの?

いつ!?

全然気づきませんでした、ごめんなさいね……。

 

というわけで今回は『読者が初めてついたことに今更気付いた記念』と称し、これを気に何か、絶対やらなそうなことでもしようかと思い立ったのです。

 

 

絶対やらないこと。

嫌いなものを食べる、とか?

 

嫌いなものか……。

ほとんど無いなあ……否。

 

 

生卵だな。

 


 

●ホント勘弁して

「みんな大好き卵かけご飯!」

「とろっと半熟の茹で卵!」

「目玉焼きは、黄金の黄身にプリプリの白身を絡めていただきます!」

ねー、多分今見てる貴方もこういう文章お好きでしょう?

想像して、脳内シズル発動させて、「くぅ〜、急に食いたくなってきたぜえ!」とか思うんでしょう?

 

しかしねえ……。

  

大人の婉曲表現及び麗しい日本語で品良く、生卵好きにも嫌いにも敵を作らない優しい世界観で書こうと最初は思ったんですよ。

しかし、どうやっても上手く伝わらないんです。

 

ワタクシのこの、今感じている感情を表現するには、この言葉しか無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キモい。

 

あんな味もへったくれもない、デロデロした奴の何処が美味いのか説明してくれ。

「まろやか」とか「まったり」とか、要は味の濃さを薄めたりとろみつけてるだけでは?

それの何処に美味しい要素があるのでしょうか。

「卵つけて食べてる自分大人っぽい!(キリッ」みたいな、そんな程度の人が少なからずいますよね?

はい正直に言って? 「卵つけるっていう行為に憧れてるだけです」って~。

 

 

 

……ああ、スッキリした……。

しかし何だろう、この虚無感。

ごめんなさい、生卵好きの方……。

 

このままだとすき焼きとか、つくねとか、何でも生卵にとぷっと漬けたり何にでもかけたりしている方温泉卵を高級料理にかけて実に美味しそうに食べている方とかと取っ組み合いを始めることになってしまう。

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生卵ラバーズVS生卵ヘイトスピーチャー

ヘイトスピーチャーが生卵を投げつけるが、ラバーズは端から喰っていく……故にダメージが一切入らない……。

 

嫌な戦争だな。

 

●歩み寄ろう、平和のために

何にせよ、このまま喧嘩をおっ始めてはいけません。

というかそんな体力はありません。

ここは古今東西で実施されてきた平和的解決方法『相互理解』を図るべきでしょう。

 

これだけ支持のある生卵ですから、全部好き! ……にはなれなくとも、「なるほど、だからファンがいるのか」と納得できるポイントがきっとあるはずです。

ガソリン味したホヤにだって果敢にトライしたのです。

挑戦には十二分の意義があるでしょう。

 

しかしいきなり生卵に体当たりするようなBaka bomb的無謀をやっては「やっぱ生卵まずいわ。理解できません」で終わってしまう気がするので、レベル上げをさせてください。

 

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●Lv.1 目玉焼き丼

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ほかほかご飯に刻みキムチ・おかか・ゴマ・ゴマ油・醤油・半熟目玉焼きを乗せた丼。

レシピはクラシルを参照しました。

「卵の焼き加減は、お好みで調節してください」とのことなので、黄身を液状のままで仕上げましたよ。

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▲グッサグサにかき混ぜていざ

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▲これは美味い

キムチの甘味ある柔らかな辛さがまずササーッと来ますが、直後におかかのだし、ゴマの食感と油の香りがスア~ンと香って舌に味が広がります。

絶妙です。

しかし卵感は無いですね。

だからサラサラと食べられました。

 

とはいえ卵抜きを食べたところ、明らかに味の広がりが浅く感じました。

どうも卵には特有のコクというか、飲み込むときに舌の根元にふわんとやってくるものがあるようです。

これがあるか無いかだけでこうも違いますか。

この「ふわん」を美味いと感じるか、臭いと感じるかが、もしかして好き嫌いの分かれ目?

 

●Lv.2 横手やきそば

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やはりクラシルから連れてきました。

秋田県横手市B級グルメ、果たしてそのお味は如何でしょう。

 

甘辛いソースの絡んだ麺をまずすすったところ、美味しいのですがちょっと苦手意識を感じてしまいました。

ワタクシ、味の濃いものが基本苦手なんですよ……。

そうして割と早く飽きてきたところで黄身を割り、麺に纏わせてすすってみる。

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▲あー、これもいいわー

これが素晴らしい。

「濃い味を薄めるって、こういうことか」と独りごちました。

確かに調味料には「俺が味だぜええええ!」という激しすぎる自己主張をしてくるものがあります。

それを押さえ込むというか、TPO(=人の好み・飽き)に合わせてもらえるよう説得する役割が卵なのですね。

いつ絡めようといつ割ろうと個人の自由なのもNICE。

 

しかし懐かしい感じがするのは何でだろうか……。

 

あ、そうか。

これアレだ。ミーゴレンだ。バリ島で食べてるのと同じだ。

※筆者は物心つく前から両親にくっついてバリ島等に毎年行っているため、バリ島及びインドネシア・マレーシアの食事に慣れ親しんでいる。

ミーゴレン、しっかり焼いた目玉焼きが乗ってるものばかり食べてたけども。

今回のコレ、味わいとしてはその黄身がやや薄ぼんやりと優しくなったようなものだわ。

何だよー、意外と和解への手がかりはそう遠くないのかもしれないなー。

 

●Lv.3 半熟味卵

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これだけ準備期間が必要なのはちょっと面倒臭いですね。

レシピは理容室たかはしさんから連れてきてみました。

店にあるような、ゼリー状の黄身を目指して作っておきましたが……。

 

……うん、味はとっても美味しいんですよ。

でもこの……黄身がさ……もわっと舌にしがみついてきて、何かよく分からない臭みをそのまま味にしたような、甘いとかしょっぱいとかではない「動物性の味」がする。

「命の後味」とでも言えば良いんでしょうか。

いや、植物だって命あって生きてるんだから動物性食品に対してだけ「命の後味」呼ばわりするのはおかしいと分かってるんですけど、何かこう……伝わってますかね?

要するに「あ、気持ち悪いな」って思っちゃいました。

顔も「うわ」っていう表情だったので、敢えて載せませんよ。

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▲アイスティーで流し込んだ。

奥の皿の薬味兼彩り要員の

葱とオクラが減っていることに注目。

ラーメンの上に乗っている味玉は美味しく頂いているんですが、今思うとあれはスープの濃い味で「命の後味」を斬滅してるから気にならなかったのでしょうね。

醤油味付いててこれです。

和解が近いと思われた先の暗雲。

次なんかどうなっちゃうんでしょう。

 

●Lv.4 目玉焼き半熟

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ああああ、味玉であんなんだったのに、これなんかもっとダメでしょ絶対……。

何か食事のマナーで「黄身に若干切れ目を入れ、そこへ一口大に切った白身を付けて食べる」という簡易で庶民的な料理に何言ってるんだお前な事実がありましたよね。

皿が黄身で汚くならないよってことだそうですが、パンにでもつければいいのでは?

(※皿に残ったソースをパンで拭って食べるのは賛否両論だが)

卵好きだったらそれで済むと思うんですが……。

 

それはともかく、いざ実食。

逃げ用に摺り下ろしたにんにく置いてるのが弱気の証。

 

……写真自重。

すいません。ダメですね。 

格好付けて塩胡椒とオリーブオイルだけにしたので最強の「命の後味」が来ましたね。

 

いや違うんすよ。

普段は固焼きを同じ調味料で食べてるんですよ。

それは食べられるんですよ。

 

個人的には寿司ネタの生エビと蒸しエビの関係と同じです。

どっちも好きなのですが、生は蒸しに比べて臭みというか、「生たる証拠」を香りにして漂わせてくるんです。

その香りが苦手故に蒸しエビは食べるけど生エビは絶対に頼まない知人がおりました。

『何で蒸しは良いのに生はダメなんだこの人』

とか当時思ってましたけど、華麗なるブーメランですね。

今こそ自分自身にこれを問いかけ、そして回答したいと思います。

「命の後味がッ、生の証拠が臭いんじゃああ」

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▲にんにく掛けて黙らせた。ウェー

 

●Lv.5 温泉卵-出汁醤油をかけて-

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もう勝負は見えている気もしますが、 旅館の朝食に出てくるこれに慣れておかないとこれからの人生で面倒なことになりそうなのでチョイス。

総務課とか行ったら接待や外部との交流で料亭を経験しそうだしなあ……(※あくまで想像です)

嫌いなものでも笑顔で飲み下さねばならぬ時がきっとあるのです。

たれもかけて腹をくくり、いざ。

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▲え……?(困惑)

待って。これには驚きました。

美味しい。

冷蔵庫でキンッキンに冷やした温泉卵は、まるで上品なお吸い物のよう。

ほぼたれの味と言って差し支えないのですが、それでもわずかに「命の後味」は香ります。

しかしその香りが全く嫌味無くたれと混ざり合い、『生の茶碗蒸し』とでも言うべき完成度。

茶碗蒸し自体が出汁+卵な上、このたれの成分は鰹出汁・昆布出汁・塩と書いてありましたから当然の結果だったのでしょうか。

 

何にせよ、これからの人生のためと銘打ってまで覚悟した割には嫌な味ではありませんでした。

いや、寧ろ好きです。

ラバーズの語るまろやかさもやっと理解できましたし、今後旅館で出たら積極的に食べていきたいな~。

 

……と思いつつ過去の旅行を調べてみたら、家族で行った箱根にて、温泉卵withバルサミコ酢を食べていたことが発覚。

ええええ!? 何で覚えてなかったんだ、自分!?

 

写真は無いものの、せっかくなのでわざわざバルサミコ酢を買ってきて掛けてみました(高かったよ、全く)。

……これがまた美味しいんですわ。

黒酢よりちょっと甘めの香りと味わいが卵の滑らかさ・ほわんとぼやけた味に混ざることで、今度はお吸い物というより出来の良いソースを舐めているような感覚。

恐らくですが、素直に美味しかったので引っかかることも無くスルスル食べてしまい、記憶に残らなかったのだと思われます。

超絶にまずかったら「二度と食うかボケッ!」と汚い言葉で罵りつつインプットされているはずですから。

 

横手やきそばといいこれといい、過去にクリア済みのものが分からないとは……。

嫌いと思い込むことで生卵達をまずくしていたのでしょうか?

 

●LAST BOSS 卵かけご飯

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遂に来ちゃいましたね。

人生でマヨネーズご飯・バター醤油ご飯・卵かけご飯の三種類を気持ち悪いと言って回避してきましたが、その一種と向き合う日が存在するとは思ってもみませんでしたよ。

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▲精神統一中 

あ、フルの生卵ではありませんが、邪道と言わないでください。

消化が悪く(固ゆで卵の1/2、衝撃の41%程度)、生の白身は黄身の栄養をぶち壊すので、食べても意味無いなと思ったのです。

まあそうは言いつつ一応チャレンジはしたんですけど、最後に説明します。

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▲このためにわざわざ買ってきたんだ

嫌いと思い込んで、避けてきていた。

さあ、今こそ向かい合おうではありませんか。

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▲スポッとキレイに入った

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▲『たまごにあうお醤油』をかける

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▲行くぞ(手前に見切れているのは逃げ用にんにく)

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▲グッサグサにかき混ぜていざ

実食!

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米粒が口中でほどけ、広がっていく。

醤油の甘味。

出汁のじわりとした旨味。

黄身のぼんやりした「命の後味」――。

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▲♪Weeeeee are the chaaaampions

美味しい!

今こそ声を大にしてもう一度言う。

これは美味しい!

にんにくなんていらんかったんや!

 

今こそ分かります。

生卵だと思うから気持ち悪くなる。

これは黄色いソースなのです。

こってりとしたテクスチュアなのに薄味であるソースに、追加で調味料を加えて完成させる。

それが卵かけご飯や温泉卵という文化だった。

 

目玉焼きや味玉は、もう少し「命の後味」に慣れれば、「黄身をソースとして白身を楽しむ」という意味合いで楽しめるはず。

恐らくラバーズが楽しんでいるのも、この発想だと思います。

(※黄身をソースにしてすき焼き・寿司等を食べる)

 

丼や焼きそばは言わずもがな、要はとんかつをまず食べてみて中濃ソースを掛けるか選べるということ。

 

つまり生卵が苦手というのは「その調味料は苦手」と同義!

好き嫌いがあるのは当然ですが、決して克服できないものではないのです。

辛いものは苦手ですか?

酢の物は如何ですか?

たったそれだけの話でした。

 

今回、克服した……とは言えませんが、理解することは出来ました。

そして苦手・キモいというのは、あくまで私の思い込みだということも。

ラバーズに勧められたら、是非歩み寄りたいと思います。

 

相互理解、完遂!

 

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【結論】

卵は調味料。

 

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【おまけ:総括短歌】

幼少期 嫌ったものが 現在も 嫌とは限らぬ さあもう一度

 

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【Staff】

企画・構成   清水舞鈴

撮影      清水舞鈴

編集      清水舞鈴

制作      清水舞鈴

監督      清水舞鈴

 

【Special Thanks】

『すき焼きの生玉子の使いかたを応用できないか?』

『生卵をかけてマズいものを探す』

梅田カズヒコ氏(↑の二つの執筆者)

『温泉卵は高級料理を美味しくできるのか』

江ノ島茂道氏(↑の執筆者)

 

kurashiru

dely株式会社(kurashiru運営会社)

世界の麺料理

理容室たかはし

SALLE A MANGER

 

We Are The Champions

QUEEN

 

いつの間にかついた読者さん

スペシャルサンクスまできっちりと読む、画面の前の貴方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

副題は『戦争に関するキーワードを入れる』でした。

八月ですから。

敢えて『桜花』じゃなくて『Baka bomb』と書いた理由はお察しください。

 

で、フルの生卵で挑戦した卵かけご飯の話ですが、何故記事中に登場させなかったのか。

まずいと感じている時の顔を載せてないことから「気持ち悪くなっちゃったんでしょ」と察した貴方、八割その通りです。

では、もう二割は何かというと……あ、スイマセン、またトイレ行ってきます……。

 

End.